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2025/4/4

【ホログラム】TOPPANデジタル、スマートフォン等のライトを当てると文字や絵が現れる「イルミグラム」のカラー版開発

　TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPANデジタルは、2022年6月、ライトのような強い光を当てると立体的な文字や絵が現れるホログラム「イルミグラム®」を開発し、製品の偽造品・模倣品対策として提供しているが、この度、これまで単色のみで実現可能だった「イルミグラム®」のカラー版を開発し、複数色による特殊効果（※1）を用いた潜像を実現した。この製品は、偽造品・模倣品の流通を防ぎたい医薬品/化粧品/高級ブランド品/機械部品/ライセンスグッズなどの業界に向けて、2025年4月より提供を開始する。これまで以上に強い視覚効果と耐偽造性を備えたホログラムを市場に提供し、偽造品・模倣品の流通防止に貢献する。

開発の背景
　ホログラムは光の干渉を利用し立体的な輝きを表現した技術で、その特長的な視覚効果と偽造の難しさから、本物の目印として偽造品・模倣品対策や真贋判定用途に広く用いられている。
　しかし従来のホログラムでは、真贋の判定が曖昧なことや、判定に特殊な機器を必要とするものがあることなどが課題であった。そのため、判定が手軽で分かりやすいホログラムが求められていた。そこでTOPPANデジタルは2022年6月、スマートフォンのライトのような強い光を当てると立体的な文字や絵が現れるホログラム「イルミグラム®」を開発。一般的なホログラムよりも高い耐偽造性と、誰にでも分かり易い真贋判定効果の実現により、様々な製品で活用されている。
　この度、「イルミグラム®」の偽造品・模倣品対策技術としてさらなる向上を目指し、単色（白）よりも表現できる潜像の種類が多く、明確な真贋判定が可能になる複数色での潜像を実現した。複数色でありながら、各色は見る角度によって色の変わらない固定色とすることで、見る角度によって色の変化する一般的なホログラムとの差別化を図り、さらなる偽造防止耐性を実現する。
カラー版「イルミグラム®」の特長
（1）ライト照射時に浮かび上がる潜像を、複数色で表現することが可能
　スマートフォンのライトのような強い光を当てると、奥行きのある立体的な文字や絵がカラーで浮かび上がる。これまでの単色（白）のみの表現と比較して、青、赤、黄など豊富な種類で潜像を実現する。表現する文字や絵のバリエーションを増やすことで、これまで以上の耐偽造性と分かりやすい真贋判定を可能にする。
（2）見る角度によって色の変わらない固定色での実現
　一般的な複数色ホログラムは、各色が見る角度によって変化するため、虹色に光る加飾用途として広く用いられている。しかし、虹色に光るホログラムは技術的難易度が低く比較的容易に作成することができるため、高度な偽造品・模倣品対策としては適していない。
　カラー版「イルミグラム®」では、TOPPAN独自の光学計算とナノ構造の安定制御技術を組み合わせることで、各色が見る角度によって変わらない、技術難易度の高い固定色での潜像表現機能を付与した。これにより耐偽造性を高めながら、明確な真贋判定を可能にする。
（3）他のホログラムや真贋判定サービスとの組み合わせが可能
　これまでの「イルミグラム®」同様、TOPPANグループがこれまで培ってきた既存のホログラム製造技術と組み合わせることが可能。パステル調の構造色を発色するホログラム「SecureColor®」や、90度回転させるとネガポジ反転する「S-White®」、傾けると潜像が現れる「トワイライトグラム®」などと組み合わせることで、高いデザイン性と複数の確認方法が両立した製品として提供するす。
　また、スマートフォンを用いてIDを読み取り、正規品かどうかを確認できるサービス「ID-NEX®」と連携することもできます。これらの組み合わせにより、高い偽造防止性能を製品に付与することが可能。
　価格は、数量100万枚以上で単価7～8円（サイズやデザイン、他技術との組み合わせなどによって価格は変動する）。
今後の目標
　TOPPANデジタルはカラー版の「イルミグラム®」を、既存のホログラム技術や模倣品対策サービスと組合せ提供し、偽造品・模倣品の流通を防ぎたい医薬品/化粧品/高級ブランド品/機械部品/ライセンスグッズなどの業界に向けて提供する。2028年までに関連受注を含め2億円の売り上げを目指す。
※1　特許番号：7388364

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