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2024/11/28

【マイコン】TI 、エッジAIと業界をリードするリアルタイム制御でシステムの効率性、安全性、サステナビリティを大きく改善する2シリーズ発表

 テキサス インスツルメンツ(TI)は、車載および産業用アプリケーションにおけるインテリジェント性とセキュリティ性の高いプロセッシングの実現に役立つ高度な機能を備えた、リアルタイム マイコンの2つの新シリーズを発表した。TIのC2000™マイコンの 『TMS320F28P55x』 シリーズは、業界で初めてニューラル プロセッシング ユニット(NPU)を搭載したリアルタイムマイコンのシリーズであり、高精度かつ低レイテンシの故障検出を可能にする。『F29H85x』シリーズは、TIの新しい64ビットC29デジタル信号プロセッサコアを搭載し、安全機能とセキュリティ機能が統合された先進的アーキテクチャを実現する。詳細については、ti.com/TMS320F28P550SJti.com/TMS320F28P559SJ-Q1ti.com/F29H850TUti.com/F29H859TU-Q1 を参照。
 TIの組み込みプロセッシング部門でシニアバイス プレジデントを務めるAmichai Ron氏は次のように述べている。
 「車載および産業用アプリケーションの開発現場では、高いエネルギー効率と迅速な意思決定能力を求められることがますます増え、拡張性のあるプロセッシング パワー、多くのメモリ、安全性機能とセキュリティ機能のオンチップ化の需要が高まっています。TI の C2000 マイコンは、何十年にわたり、メーカーが実際のデータを計測し、効率的な処理に役立ってきました。この度発表した、優れたリアルタイム パフォーマンスとエッジ AI 機能を備えた C2000 ポートフォリオ製品は、エンジニアが複雑な問題を解決し、システム効率、安全性、サステナビリティを次のレベルへと引き上げるために役立つでしょう」

エッジ AI 対応マイコンでシステムの機能性と効率性を強化
 今日のエンジニアは、太陽光発電システムやエネルギー ストレージ システムにおけるアーク障害検出や、予知保全のためのモーター ベアリングの障害検出といった機能を実行するために、リアルタイムで正確、インテリジェントな意思決定が可能なシステムを設計することが求められている。TIの新しい C2000™『TMS320F28P55x』シリーズは、業界で初めてニューラル プロセッシング ユニットを内蔵したマイコンとして、リアルタイム プロセッシングで安定した性能を発揮することで、このような課題に対応する。
 『TMS320F28P55x』シリーズの NPU は、メイン CPU に代わってニューラル ネットワーク モデルを実行し、ソフトウェア実装よりも5~10倍低いレイテンシを実現し、迅速で精度の高い意思決定を可能にする。さらに、内蔵 NPUで実行されるモデルは、トレーニングを通じてさまざまな環境を学習して適応し、システムの障害検出精度を99%以上に高めて、豊富な情報に基づいてエッジでの意思決定を行えるようになる。TIの包括的な AI ツールチェーンには、特定のアプリケーションに合わせて最適化され、テストされたモデルが含まれており、あらゆるレベルのエンジニアでも AI モデル開発プロセスを簡単に実行できる。
 AI対応リアルタイム制御アプリケーションの詳細については、技術記事「エッジ AI 対応MCU を搭載し、リアルタイム制御システムのシステム障害検出を最適化」を参照い。

高度な安全機能とセキュリティ機能により業界をリードするリアルタイム制御性能を実現
 設計者の間では、より大容量のフラッシュ メモリ、高いコンピューティング能力、多くの機能を統合した単体マイコンを求める声が高まっている。このようなニーズが特に顕著なのは、分散的なソリューションから統合的なソリューションへと移行しつつある自動車分野。そのような統合ソリューションでは、パワートレインにおけるさまざまなコンピューティング機能やハウスキーピング機能を1つのチップで処理する。TIの新しいC29コアは64ビット アーキテクチャを備え、C28コアと比較してリアルタイムのシグナル チェーン性能が2倍になっている。
 総合的な診断メカニズムとエラー チェック メカニズムを備えた『F29H85x』シリーズは、ISO(国際標準化機構)26262 に加えて、IEC(国際電気標準会議)61508 自動車 / 産業安全規格の ASIL D および SIL 3 まで準拠している。これらのマイコンはサイバーセキュリティ機能も備えており、システムを不正アクセスやサイバー脅威から保護する完全分離型のハードウェア セキュリティ モジュールが搭載されている。さらに、TI 独自の安全セキュリティ ユニットでは、コンテキスト認識型で先進的なメモリ保護ユニットを使用して CPU タスクをハードウェア的に分離することで、性能を犠牲にすることなく実行時の安全性とセキュリティを確保でき、干渉が排除され、セルフ テスト プロセスが不要になる。
 プロセッシングや安全性に関する設計上の課題を解決するために、TI製品がどのように役立つかについては、アプリケーションの説明「革新的な C29 コアを搭載したマイコンを活用し、高電圧システムでリアルタイム性能を強化する方法」を参照。

パッケージ、供給と価格について
・『TMS320F28P550SJ』および『TMS320F28P559SJ-Q1』は、現在 ti.com/C2000 で量産開始前の数量を注文可能。『F29H850TU』および『F29H859TU-Q1』は、2024 ・年末までに提供開始予定
・複数のお支払いオプションと配送オプションが利用可能
・評価基板が含まれる

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