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2024/11/1

【マスバランス方式によるバイオマス樹脂】三井化学とプライムポリマーの「Prasus」、大阪・関西万博「EXPO ナショナルデーホール」の床材タイルに採用

 三井化学は、プライムポリマーおよびhide Kasuga 1896とともに、プライムポリマー製のマスバランス方式によるバイオマスポリプロピレン樹脂「Prasus®」とセルロースマイクロファイバーのコンパウンドによるオールバイオ複合材「TRANSWOOD® with Prasus®」製の建材(床材タイル)を開発した。
 そして、当該建材が「2025年日本国際博覧会」(大阪・関西万博)の「EXPO ナショナルデーホール」(基本設計:安井・平田晃久設計共同企業体)の床材として採用されるにあたり、三井化学は必要となる床材タイル(15cm x 15cm角)2万枚を大阪・関西万博に物品協賛することとした。

「TRANSWOOD® with Prasus®」 製の床材タイル

 三井化学は今回のバイオマス素材による床材タイルの提供を通じて、大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来をデザインする」の趣旨に賛同し、カーボンニュートラル・サーキュラーエコノミーに配慮した大阪・関西万博の実現に貢献する。
■マスバランス方式(物質収支方式)について
 「原料から製品への加工・流通工程において、ある特性を持った原料(例:バイオマス由来原料)がそうでない原料(例:石油由来原料)と混合される場合に、その特性を持った原料の投入量に応じて、製品の一部に対してその特性の割り当てを行う手法」(環境省バイオプラスチック導入ロードマップ)。
 石油由来のプラスチック・化学品と物性が全く変わらないこと、これまで難しかった素材でもバイオマス化が可能となるなど、カーボンニュートラル社会の実現に向けて社会全体のバイオマス度を向上させるための重要なアプローチ。三井化学グループでは、既に約40の製品でマスバランス方式によるバイオマス化を実現している(2024年10月現在)。また、サーキュラーエコノミーに向けたリサイクルソリューションとして展開されていくケミカルリサイクルにおいても、マスバランスは重要な役割を果たす。

■BePLAYER®
 BePLAYER®は温暖化問題の解決のために、社会のバイオマス化を進める取り組み。マスバランス方式によるバイオマス製品、セグリゲーション方式によるバイオマス製品、その他カーボンニュートラルに貢献する製品・技術の展開を進め、社会のGHG排出量削減に大きく貢献していく。
■Prasus®
 プライムポリマーが展開する、新しいフィードストックを使用したマスバランス方式による環境にやさしい持続可能な製品(ポリエチレン、ポリプロピレン)のブランド名。

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