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2025/11/5

【モバイルマニピュレータ】スギノマシン、業界最小クラスのロボットアーム搭載AMR開発

　スギノマシンは、業界最小クラスの筐体に自律走行と多関節マニピュレータ^※1を統合し、可搬重量20kgを実現した新型モバイルマニピュレータ 「CMR-3Dシリーズ」 を開発した。限られたスペースでもスムーズに稼働できる全方向自在移動性能と、場所を取らないコンパクト設計により、従来導入が難しかった環境でも搬送・作業の自動化を実現する。2025年12月に東京ビッグサイトで開催される「2025国際ロボット展」^※2で初公開予定。
　モバイルマニピュレータとは、移動可能なロボットに物をつかんで操作できるマニピュレータを搭載したロボット。工場内を自律走行で移動しながら、部品の搬送や機械操作など、さまざまな作業をこなすことができ、人手不足の新たな対策として期待されている。
　製造業では、人手不足に加え、多品種少量生産への対応力が求められている。しかし従来のモバイルマニピュレータでは移動性能に制約があり、狭小スペースやレイアウト変更の多い現場には導入が難しい状況であった。
　同社はこの課題に応えるべく、省スペース性と高機動性を兼ね備えた自律走行ロボットを開発した。中小規模の工場や研究施設など、幅広い現場への普及を目指し、人手不足の打開や多品種少量生産の効率化に寄与する。
　特長は次の通り。
1．全方向自在移動
　TriOrb社開発の球駆動式全方向型自律移動プラットフォーム「TriOrb BASE」を搭載。狭い通路や機械の隙間もスムーズに移動でき、姿勢を保ったまま瞬時に全方向への移動が可能。効率の良い移動かつ切り返しが不要なため、作業効率を高め、タクトタイムの短縮を実現。

2．最大可搬質量20kgを実現
　FANUC製の協働ロボット（CRX-20iA/L）を搭載し、20kgの可搬に対応。
　移動本体は100kg程度の積載が可能。
3．業界最小クラスのコンパクト設計
　本体サイズがＬ760×Ｗ680×Ｈ1255ｍｍとコンパクトなため、装置近傍へ接近可能でアーム性能を最大限活用することができる。一般的な作業台や通路幅にも対応でき、既存レイアウトを崩さずに導入可能。
4．高速移動
　無荷重状態で1.0 m/s（メートル毎秒）
5．高停止精度
　標準仕様の停止精度は±20mm、オプション^※3で±10mm
仕様
・商品名：CMR-3Dシリーズ
・使用ロボット：CRX-20iA/L (ファナック製協働ロボット)
・駆動部：TriOrb社 製 TriOrb BASE（球駆動式全方向移動機構）
・最高速度：1.0ｍ/s
・最大可搬質量：20kg
・連続稼働時間：４時間（稼働状況により変化する）
・充電方式：非接触充電
・停止位置精度：±20mm（繰返し5mm）
・走行方向：360度任意の方向、旋回
・誘導方式：Visual SLAM または LiDAR SLAM
・本体サイズ：Ｌ760×Ｗ680×Ｈ1255mm
発売
・受注開始：2025年12月3日
・販売予定台数：3年間で30台
※1　マニピュレータ
　産業用ロボットで作業する腕に相当する部位。ロボットアーム。
※2　2025国際ロボット展（iREX）
　展示会ではロボットアームを畳むタイプにより自在走行の実演を行います。
※3　オプション
　ロボットアームを架台に畳んで走行するタイプも完備。走行距離が長い場合は有効。

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