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2025/7/23
【ユニファイドクロマトグラフィー】島津製作所と九州大学の馬場健史教授、第50回「井上春成賞」受賞
島津製作所は、九州大学 生体防御医学研究所の馬場健史教授とともに取り組んだ研究「超臨界流体法と液体法をインラインで一体化したユニファイドクロマトグラフィー」が第50回井上春成賞を受賞した。「井上春成賞」は、大学や研究機関等の独創的な研究成果をもとにして企業が開発し製品化した、日本の優れた技術について研究者および企業に対して贈られる賞す。2025年7月14日に、東京都千代田区の日本工業倶楽部会館にて贈呈式が行われした。

九州大学 生体防御医学研究所の馬場健史教授(前列左)
超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)は、超臨界流体※を移動相として使うことで高速かつ高効率に化合物を分離する手法。馬場教授と島津製作所は、これまで限られた利用に留まっていたSFCを親水性化合物へ適用する技術の開発に取り組み、脂溶性と親水性ビタミンの一斉分析に成功した。その成果を基盤としてSFCと液体クロマトグラフィーを融合した拡張分離モードである「ユニファイドクロマトグラフィー(UC)」を世界に先駆けて提唱し、適用範囲をメタボローム解析や残留農薬分析などへも広げた。さらに、超臨界流体抽出(SFE)後、連続してSFCにより分離分析を行う超臨界流体クロマトグラフ 分析・分取・抽出システム「Nexera UC」を開発した。

近年、食の安全確保や病気の早期診断の観点から、より速くより正確な分析が求められている。しかし、食品や血液が対象となる分析には煩雑な前処理が不可欠なほか、空気に触れただけで酸化や分解してしまう成分もあるため、正確な分析が困難であった。「Nexera UC」は、煩雑な前処理なく全自動かつ高速で分析できるシステムとして、幅広い性質を持つ成分の分析に貢献する。
※臨界点(各物質が固有に持つ温度・圧力の点で、臨界点以上では液体と気体の共存状態がなくなる状態に変化する)を超えた状態の流体で、気体の低粘性、高拡散性と、液体の高溶解性という両方の性質を併せ持つ
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