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2024/8/27

【リサイクル】世界で初めて使用済み紙おむつをから得られた再生パルプを配合したトイレットペーパーを生産。8月より鹿児島エリアで販売開始

 鹿児島県大崎町鹿児島県志布志市そおリサイクルセンターユニ・チャームは、2018年4月2日に4者協定を結び、紙おむつの水平リサイクルに向けて取り組んでいる。2020年から取り組んできた紙おむつの分別試験収集を終え、次のステップである資源ごみとしての正式回収が2024年4月から、大崎町および志布志市の全域で始まった。加えて、ユニ・チャームでは使用済み紙おむつをリサイクルしたパルプを原材料に使用した『マミーポコパンツ RefF(リーフ)』『ライフリー RefF(リーフ)』『デオトイレ消臭・抗菌シート RefF(リーフ)』を4月から一般販売している。引き続き実証段階として、使用済み紙おむつのリサイクル技術向上や取り組みの持続可能性などを多面的に検証している。
 今回は、世界で初めて使用済み紙おむつをリサイクルしたパルプを原材料に配合したトイレットペーパー「志布志・大崎ロール」を、ポピー製紙が生産、発売したことを発表した。トイレットペーパーには、大崎町・志布志市から回収された使用済み紙おむつの他に、古紙も配合されており、持続可能な社会の実現に即した商品となっている。

デザインの特徴
・地域で回収した資源ごみを、また商品の原材料として利活用し、商品がふたたび地域で利用される 「地産地消」の視点から、大崎町および志布志市の市町村章の色を用い、全体にグラデーションをかけたデザイン にしている。
・ユニ・チャームが、使用済み紙おむつのリサイクルに冠する RefF(リーフ)マーク(※1)を付与し、使用済み紙おむつから取り出したリサイクルパルプを使用していることがわかりやすく示されている。
・ 商品裏面には、使用済み紙おむつリサイクルの取り組みについて説明図を掲載。興味を持って手に取っていただいた方が、取り組みを詳しく知ることのできるきっかけに。
※1 「Recycle for the Future」の頭文字をとったもので、ユニ・チャームが展開する水平リサイクルのブランド名。ユニ・チャームは持続可能な社会の実現に貢献するべく「使用済みの紙パンツを捨てないみらい」に向けてリサイクルに取り組んでいる。
取り組みの背景
 2018年4月2日に鹿児島県大崎町、志布志市、ユニ・チャーム、そおリサイクルセンターと4者協定を結び、2019年8月1日から志布志市にて、2020年2月1日から大崎町にてユニ・チャームが発表した使用済み紙おむつからパルプを取り出し、リサイクルする世界で初めての技術を活用した「紙おむつの分別試験収集」を開始。 当初は、「一般ごみの袋」に人の使用済み紙おむつ(大人用・子ども用含む)、尿とりパッド、ウェットティッシュのみを入れて収集しており、2024年4月からは「紙おむつ(紙パンツ)専用指定袋」を使用。集められた紙おむつは、そおリサイクルセンターにて洗浄・分離し、取り出したパルプに独自のオゾン処理を施して、排泄物に含まれる菌を死滅させ、未使用のパルプと同等に衛生的で安全なパルプを生成している。
 環境省の発表によると2030年には一般廃棄物の中の「紙おむつ」が占める割合は、6.6%~7.1%とされている※2。大崎町と志布志市で共有している埋立処分場に集められるごみのうち、重量比で約20%が紙おむつ。こうした廃棄物処理の背景から、埋立処分場のさらなる延命化を目的とし、紙おむつの水平リサイクルを促進する取り組みを行っている。
※2 参照  https://www.env.go.jp/content/900534450.pdf
 2022年には、「環境省おむつ調査費用補助」の対象団体に大崎町及び志布志市が採択され、紙おむつ専用の回収ボックスを、ごみステーションに配置。本補助を活用し、モデル地域での紙おむつ専用回収袋の配布と合わせて、紙おむつの回収率の向上と資源循環の促進を目指している。

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