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2025/9/30
【リサイクル】東洋製罐グループ、SHINAGAWA CITY LABで紙コップリサイクルの実証実験を実施
東洋製罐グループホールディングスおよび、その連結子会社である東罐興業は、品川区が運営する官民共創オープンイノベーションプラットホーム「SHINAGAWA CITY LAB(しながわシティラボ)」における取り組みとして採択された、同区をフィールドとする紙コップリサイクルの実証実験を、2025年7月31日より実施している。
使用済みの紙コップは、現在一般廃棄物(可燃ごみ)として焼却処分されているが、今回の実証実験を行うことで、可燃ごみの削減に向けた紙コップリサイクルスキームの社会実装と、サーキュラーエコノミーの実現を目指す。

取り組みの背景
品川区に本社を構える東洋製罐グループでは、紙コップ由来の再生紙原料を用いて新しい紙コップを製造する「CUP to CUP PROJECT」の取り組みを進めており、モノからモノへと限りある資源を再利用できるサーキュラーエコノミーの実現を目指している。そして今回、「みんなで創り育てる環境都市」を将来像に掲げ、地球温暖化対策をはじめとした、さまざまな環境施策を展開している品川区の賛同を得て、同区が運営するSHINAGAWA CITY LABにおける取り組みの1つとして、使用済み紙コップのリサイクルに関する実証実験を共同で実施している。
実証実験について
2025年7月31日より、東洋製罐グループ本社オフィスおよび品川区避暑シェルター(地域センター)において使用された紙コップを対象に、資源循環型のリサイクルの実証実験を開始した。同取り組みでは、対象の場所で洗浄・回収された使用済み紙コップを、日本製紙グループ各社と連携して、新たな紙コップやトイレットペーパーへ再生する。また、2026年3月8日に開催される「しながわシティラン」でも、使用済み紙コップの回収を実施する予定。
【実証実験のフロー図】

①紙コップの洗浄・回収
東洋製罐グループ本社オフィスおよび、品川区の対象施設・イベントにて使用済み紙コップを洗浄・回収する。
②紙コップを日本製紙グループの古紙リサイクル会社へ
宅配便ルートを活用し、日本製紙グループである日本紙通商を介して、同じく日本製紙グループの東京資源へ使用済み紙コップを送付する。
③紙コップをベールへ加工
東京資源にて使用済み紙コップが破砕・洗浄され、ベールと呼ばれる四角い紙の塊へ加工される。そして、ベールの状態のまま日本製紙の工場へ搬入される。
④パルプ化し、トイレットペーパー・紙コップの原紙を製造
日本製紙にてパルプ化し、これを原料として、トイレットペーパー・紙コップの原紙を製造する。トイレットペーパーは東洋製罐グループのオフィスで使用する予定。
⑤再生紙を含む紙コップの原紙で、紙コップを製造
東罐興業において、使用済み紙コップから再生された原紙を一部に使用した紙コップを製造・販売する。
引き続き、将来の再生紙コップへの水平リサイクルや、パルプを繊維として再利用した製品への展開も視野に入れた取り組みを進め、サーキュラーエコノミーの実現に向けた資源の有効活用と環境負荷の低減に貢献していく。
【実証実験概要】
・実施期間:2025年7月31日~2026年6月30日
・目標回収数:年間2,000kgを想定
・紙コップ回収場所:
①東洋製罐グループ本社オフィス
②品川区避暑シェルター(地域センター)
③しながわシティラン ※2026年3月8日開催
各者の役割
| 企業・団体 | 役割 |
| 品川区 | 区有施設やイベント各部門との企画調整・回収協力 実証実験監督 横展開に向けた技術的助言・モデルスキーム作成 |
| 東洋製罐グループ | コップ洗浄機「Re-CUP WASHER(リカップウォッシャー)」の設置宅配業者・製紙メーカーとの調整 実証実験実施結果のフィードバック 発生費用の検証 |
スケジュール
| 期間 | 実施内容 |
| 2025年7月 | 東洋製罐グループオフィス、避暑シェルターでの実証開始 |
| 2025年8月~2026年7月 | 品川区清掃事務所と東洋製罐グループによる横展開に向けた課題整理・アジャイル手法を用いた月例会議 |
| 2026年3月 | しながわシティランでの実証実験 |
| 2026年6月 | 実施結果報告 |
今後は、紙コップだけでなく、PETボトルキャップなど、他の容器における実証実験やリサイクルの推進も目指す。
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