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2024/12/23
【リサイクルプラスチック製造】UBE Corporation Europe、Manufacturas Paulowsky買収
UBEの連結子会社であるUBE Corporation Europe S.A.U.(社長:José Ignacio Iglesias、本社:スペイン・バレンシア州カステリョン、以下「UCE」)は、スペイン・バレンシア州のリサイクルプラスチック製造会社Manufacturas Paulowsky S.L.U.(以下「Paulowsky社」)の買収を決定した。なお、UCEはPaulowsky社との株式譲渡契約に基づき、2024年12月17日付で同社株式の過半数を取得した。
Paulowsky社はスペインのバレンシア州に拠点を置き、豊富な経験とノウハウを基に、最先端技術を用いてポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)をはじめとする高品質のリサイクルプラスチックを生産しており、RecyClass*1など、第三者機関によって認証されている。Paulowsky社が生産するリサイクルプラスチックはポストコンシューマーリサイクル(PCR)品としては欧州トップクラスの品質であり、産業用途や民生用途で幅広く使用されている。
欧州では、欧州指令2019/904*2、包装及び包装廃棄物規制(PPWR)*3、廃自動車(ELV)に関する欧州指令2000/53/EC*4など新たなリサイクル関連規制を背景に、各種分野においてプラスチックの循環型素材に対する需要が高まっている。
UCEでは、包装材料やモビリティ、漁業、農業といったさまざまな用途で用いられるプラスチックを生産しており、その品質、加工性、優れた特性によりユーザーから高い評価を得ているが、今回の買収により市場からの需要と今後の環境規制に対応し、サーキュラーエコノミーへの取り組みを推進するとともに、新たな成長機会を創出することを目指す。なお、2019年4月にスペインのコンパウンドメーカーであるRepol S.L.U.を買収し、コンパウンド技術、製品開発力強化を進めており、Paulowsky社のリサイクルプラスチックを活用した製品開発を行い、買収によるシナジーを最大化する。
UBEグループは、サステナビリティに関する目標達成のために、さまざまな取り組みを進めている。温室効果ガス(GHG)排出量の削減、循環型社会の実現に向けたリサイクル素材やバイオベース素材の有効活用、自然環境の改善に向けた水使用量の削減など、地球環境問題への取り組みを推進していく。
*1 RecyClassはプラスチック包装及び素材のリサイクル可能性を評価する認証・評価プログラムで、環境の持続可能性を高めるための指針を定めている。
*2 欧州指令2019/904は、特定のプラスチック製品が環境に与える影響を低減することを目的としており、2030年1月1日から特定の使い捨てプラスチック包装が禁止される。
*3 包装及び包装廃棄物規則(PPWR)は、2030年から2040年にかけて包装の削減目標を徐々に引き上げることを目指しており、EU諸国に対してプラスチック包装廃棄物の大幅な削減を義務付け、2030年までに包装製品へのリサイクル素材の使用を義務付ける目標を定めている。
*4 使用済自動車(ELV)に関する欧州指令2000/53/ECは、ELV規則に関する新たな提案によって改正され、自動車業界に再利用、リサイクル、回収を通じて使用済自動車とその部品から生じる廃棄物を防止及び制限する措置を義務付けるとともに、リサイクル素材の利用に関する目標を課す新たな提案を行っている。
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