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2024/10/10

【リチウム事業】リオティント、アルカディウム・リチウムを買収

 リオティントとアルカディウム・リチウム社は2024年10月10日、リオティントがアルカディウム・リチウム社を全額現金で1株当たり5.85米ドルで買収する取引に最終合意したことを発表した。この取引は、2024年10月4日のアルカディウム・リチウムの終値である1株当たり3.08米ドルに対して90%のプレミアム、2024年1月4日にアルカディウム・リチウムが設立されて以来の出来高加重平均価格(VWAP)に対して39%のプレミアムが加味されており、アルカディウム・リチウムの希薄化後の株式資本を約67億ドルと評価している。
 この取引により、アルカディウム・リチウムの世界的に優れたリチウム事業がリオティントのポートフォリオに補完的に加わり、アルミニウムや銅、高品位鉄鉱石、リチウムに至るまで、エネルギー転換に必要なコモディティの分野でリオティントをグローバルリーダーとして確立する。
 アルカディウム・リチウムは、急成長中の垂直統合型リチウム化合物生産企業であり、長期的かつ低コストの事業および開発案件を含めた資産基盤を有している。同社は、鉱石採掘から従来のかん水抽出プロセスや直接抽出プロセスを含むリチウム化合物製造および抽出プロセスにおいて最先端の技術と経験を有している。現在の年間リチウム生産能力は、水酸化リチウムや炭酸リチウムなどのさまざまな製品を含めると、炭酸リチウム換算で75,000トンであり、2028年末までにこの能力を2倍以上に拡大する計画がある。アルカディウム・リチウムは全世界で約2,400人の従業員を抱え、アルゼンチン、オーストラリア、カナダ、中国、日本、イギリス、アメリカで生産設備やプロジェクトを展開している。
 リオティントのヤコブ・スタウショーンCEOは次のように述べている。
 「アルカディウム・リチウムの買収は、リオティントの長期的な戦略における重要な一歩であり、エネルギー転換に必要な素材を供給するため、当社のアルミニウム事業および銅事業と並び、世界クラスのリチウム事業を創出します。アルカディウム・リチウムは今日、卓越した事業を展開しており、当社はそのTier 1ポートフォリオの潜在能力を最大限に引き出すため、規模の拡大、開発能力、財務力を提供します。これは、資本配分に対する当社の厳格な枠組みに沿ったカウンターシクリカルな拡張であり、市況サイクルの適切な時点で高成長で魅力的な市場へのアクセスを強化するものです。私たちは、アルカディウム・リチウムが事業を展開する国々や地域社会への貢献をさらに発展させることを楽しみにしています。また、これらの地域で私たちが既に築いている強固な関係を活かしていきます。当社が提供している製品・サービスとアルカディウム・リチウムを組み合わせることで、すべてのステークホルダーに長期的な価値をもたらすと強く信じています」
 アルカディウム・リチウムのポール・グレイブスCEOは次のように述べている。
 「今回の提案は、当社のビジネスに対する十分かつ公平な長期的価値を反映しており、開発案件の実行や市場の変動に対する株主のリスクを軽減する魅力的な現金オファーだと確信しています。アルカディウム・リチウムは、幅広いリチウム化合物製品を提供する世界有数のリチウム生産企業であり、広範な技術ポートフォリオとリチウムバリューチェーンのあらゆる側面における専門知識を背景に、世界クラスのリチウム製造ネットワークを有しています。リオティントとのこの合意は、アルカディウム・リチウムおよびその前身企業が長年にわたり築き上げてきた価値を評価するものであり、この取引により、私たちの戦略を加速・拡大し、顧客、従業員、そして当社が事業を展開する地域社会に利益をもたらす機会を得られることに大変期待しています」

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