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2025/9/3

【リボン状光ファイバ心線】SWCC、「e-Ribbon」増産投資

 SWCCは、生成AI技術の世界的な普及に伴い急拡大するデータセンター市場で求められる、細径・高密度かつ効率的な配線敷設作業を可能とする光ケーブルの需要に応えるべく、注力製品である多心な間欠接着リボン「e-Ribbon(R)(イーリボン)」の増産投資を決定した。
 生成AIの進化と利用拡大により、世界的にデータセンターの需要が急増している。これに伴い、限られた空間における物理層インフラの高度化が進み、光回線数の増設などにより、光ケーブルの配線密度が急激に増加している。この課題に対応するため、光ケーブルを細径化して省スペース化し、さらに高効率な配線をする必要がある。
 同社の多心な間欠接着リボン「e-Ribbon(R)」 は、これらを解決するもので、パートナー企業の要望にあわせて製品をカスタマイズできるビジネスモデルを展開していることから、その対応の柔軟性と世界トップクラスの技術・生産性が注目され、受注が着実に増加してきた。
 今後は、データセンター市場に加え、欧米を中心としたテレコム市場でも「e-Ribbon(R)」の需要拡大が見込まれており、世界的にも生産可能な企業は限定される中で、さらなる供給体制の強化を図るべく、増産に向けた設備投資を決定した。
 同投資は、同社の仙台事業所(宮城県柴田郡)内に、約10億円の増産投資を実施して生産能力を現行比約3倍に増強するもの。2026年度上期の完工を予定しており、2026年度の「e-Ribbon(R)」売上高は、2024年度実績比で約28倍を目指す。
 SWCCは今後も、急速に変化する市場ニーズに対応し、技術革新と生産体制の強化を通じて、持続可能な成長と社会への貢献を目指していく。
■間欠接着リボン「e-Ribbon(R)」について
 間欠接着リボン「e-Ribbon(R)」は、ミクロン単位で正確な間隔に接着した構造を持ちながら、柔軟に変形可能な特性を維持するリボン状の光ファイバ心線。この特性により、細径のままリボン状の光ファイバ心線を多数束ねることが可能となる。
 リボン状光ファイバ心線は、主に海外のデータセンターにおいて、データセンター間やフロア間の配線、サーバールーム内の配線に使用されている。「e-Ribbon(R)」は様々な細さのファイバを利用して4心、8心、12心、16心構造のラインナップを展開していく。

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