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2024/10/16

【レッド・ドット・デザイン賞】BASF、独自の自動車用コーティングコンセプトで受賞

 BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)のコーティングス事業本部の自動車カラーコンセプト「EFFLORESCENCE」(エフロレッセンス)は、サステナビリティとデザイン価値の両立を効果的に示している。このモノコートカラーは、すべての機能を 1 層にまとめている。従来のエフェクト顔料を使用せずにパールのような視覚効果を実現し、光の反射を 65%以上削減することで車体の温度を低減している。この唯一の手法は、世界で最も権威のあるデザイン賞の 1 つであるレッド・ドット・デザイン賞のデザインコンセプト部門で認められた。

 「文化的にアジアでは、ホワイトは常に重要な色域です。EFFLORESCENCE(エフロレッセンス)では、通常は顔料を配合した塗膜を多層重ねなければ発現できない特徴的な意匠表現を、ホワイトの 1 層で実現した。このコーティングに使用している樹脂ビーズも独特な質感を生み出し、カラーの美しさを高めて際立たせています。」と、アジア太平洋地域のオートモーティブカラーデザイン責任者である松原千春は述べている。

レッドドット賞受賞者 松原千春(BASFアジア太平洋地域自動車カラーデザイン責任者)と酒井直哉(カラーラボ マネージャー)


 レッド・ドット・デザイン賞の審査委員会は、カラーの独特なデザイン性だけではなく、このモノコートの革新的な製造工程も称えた。多層と高い焼き付け温度による標準的な工程とは異なり、EFFLORESCENCE(エフロレッセンス)の塗装工程は、焼き付け温度80℃の 1 層に低減されている。 このモノコートの手法は、工程を簡素化し、製造における材料とエネルギーの消費を削減する。

EFFLORESCENCE(エフロレッセンス)は、サステナビリティとデザイン価値を両立させる技術によるカラー(モノコート)

 

従来のエフェクト顔料を使用せず、パールのような視覚効果を実現するモノコート


 BASF はすでに 7 月に、ポリマー構造に基づくコーティング配合によるカラー、「ZENOMENON」(ゼノメノン)がレッド・ドット・デザイン賞のプロダクトデザイン部門を受賞。コーティングの革新的な技術と特別な美感は、「マテリアルとフィニッシュ」分野のレッド・ドット賞審査員委員会の専門家に感銘を与えた。最新の受賞デザインコンセプト「EFFLORESCENCE」(エフロレッセンス)は、BASF の 2022-2023 年の自動車カラートレンドコレクション「NEW ARRAY」(新しい様式)における、アジア太平洋地域のキーカラー。

 なお、BASF は 10 月 17 日、2024-2025 年オートモーティブカラートレンドコレクション「ROUTING」をリリース。日本では 10 月 31 日、これに関する記者説明会を開催する予定。

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