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2025/9/11
【低導電性クーラント】BASF、電気自動車の保護性能を向上させる「GLYSANTIN ELECTRIFIED」発売

BASFは電気自動車の電池システムの安全性および安定性を向上させる新たな低導電性クーラント(LECC:Low electrical conductivity coolants)「GLYSANTIN® ELECTRIFIED®」の販売を開始した。このクーラントは、2025年10月1日より施行される中国の新たなGB 29743.2-2025規格に準拠しており、電池故障に関連するリスクを軽減するよう設計されている。これにより車両の安全性と耐久性が向上する。
BASFのLECCは、高電圧部品にさらされても低く安定した電流を維持し、液体の分解や水素発生を最小限に抑える。こうした特性により、過熱や火災、爆発の防止に寄与し、電池の安全性と長期安定性を高める。さらに、今回新たに開発されたクーラントは、優れた腐食防止性能と各種材料との適合性を備えており、SGSや中華人民共和国交通運輸部傘下のRATTCといった外部試験機関からの認証を取得している。
BASFのアジア太平洋地域、燃料・潤滑剤ソリューション事業部のバイスプレジデント、マティアス・ラング氏は次のように述べている。
「改訂された最新の国家規格に完全に準拠した、これらの革新的なクーラントを提供できることを大変うれしく思います。この成果は、電気自動車の安全性向上を目的として、中華人民共和国交通運輸部、主要研究機関、自動車メーカー、BASFを含む業界関係者が新たなGB規格の確立に向けて協力した取り組みを反映したものです」
新エネルギー車市場で最大規模を誇る中国でBASFは、上海・浦東拠点において、新たなLECCの生産を開始した。この取り組みは、地域および現地市場に合わせたBASFの戦略を加速させるとともに、BASFのグローバルな研究開発力と現地での事業展開との相乗効果を明確に示すものである。

「このLECCはまず、お客様の関心が最も高い中国市場に焦点を当てて販売いたします。中国以外の地域で需要が高まった際には、当社のグローバルなネットワークと技術的専門知識を活かし、お客様にシームレスなサービスを提供してまいります」と、ラング氏は述べている。
1929年に初めて特許を取得したBASFのGLYSANTIN®は、パワートレイン技術における安全性、性能、長寿命化に重点を置いており、その製品群には、電池および燃料電池の冷却のための革新的なソリューションに加え、低カーボンフットプリントとサーキュラー・エコノミーのソリューションを取り揃えている。特に、GLYSANTIN® ELECTRIFIED®は、現在および将来の運転システム向けの高品質なクーラントを提供し、包括的な保護を実現する。
■BASFの燃料・潤滑剤ソリューション事業について
業界をリードする技術的専門知識、包括的な製品ポートフォリオ、そしてグローバルな事業展開により、様々な業界の顧客をそれぞれの市場に近い場所でサポートしている。エンジンクーラントやブレーキ液、合成ベースストック、潤滑剤添加剤、燃料性能パッケージ、ポリイソブテンなど、自動車産業、潤滑油産業をはじめとする様々な産業向けのソリューションを提供している。
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