アーカイブ情報
2024/5/27
【低誘電有機絶縁材料】デンカ、「スネクトン」生産プラント建設投資決定。約70億円の戦略投資により高速通信技術確立に貢献
デンカは、低誘電有機絶縁材料(製品名:スネクトン®)生産のため、約70億円の設備投資を決定した。
同社が開発したスネクトン®は、次世代高速通信(Beyond5G、6G)において、電気信号の損失(伝送損失)を低減させるために素材に要求される電気特性(低誘電率、低誘電正接)を備えており、既に各種高速通信機器の銅張積層板(CCL)や層間絶縁材用途などで、高い評価を得ており、今後大幅な需要拡大が見込まれる。
従来のエポキシ樹脂をベースとしたCCLでは、次世代高速通信用途としては伝送損失面で課題があったが、スネクトン®は要求される低伝送損失を実現したことに加え、軟質樹脂でありながら架橋性(耐熱性)も有する特徴を持つ最先端有機素材。また、完全硬化後も軟質性を有することから、フレキシブル銅被覆板(FCCL)への適用も可能で、PC、スマートフォン、データセンター、携帯電話基地局、ウエアラブル端末、自動車など幅広い分野での活用が期待される。
同社は2023~2030年度の8カ年を対象とした経営計画「Mission 2030」において、「ICT&Energy」分野では800億円の戦略投資枠を定めており、今回の投資はその中でも中核の1つと位置付けて実行する。
<投資概要>
・投資拠点:千葉工場(千葉県市原市)
・投資金額:約70億円(見込)
・主な内容:生産プラントの建設
・竣工時期:2026年度(予定)
- カテゴリー
- コンバーティングニュース