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2024/11/26

【先進的CCS事業】日鉄エンジニアリング、基本設計業務受注

 日鉄エンジニアリングおよび同社の100%子会社である日鉄パイプライン&エンジニアリング(NSPE)は、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が、2030年度までにCO2の貯留開始を目指して進めている「『先進的CCS事業※1に係る設計作業等』に関する委託調査業務の公募」※2において、採択された9案件(国内貯留5案件、海外貯留4案件)のうち3案件について、日本製鉄、INPEX、三菱商事のそれぞれから8件の基本設計業務を受注した。
 日鉄エンジニアリンググループは、CO2の分離・回収「ESCAP®」※3、輸送(陸上パイプライン、ステーション、昇圧設備)、液化・貯蔵、貯留(海底パイプライン、海洋プラットフォーム)など、いずれもCCSプロジェクトの実現に必要となる主要設備について、国内外の多数のエネルギー・海洋資源開発関連プロジェクトの実行を通じて培った技術・ノウハウを蓄積してきており、CCSバリューチェーン全体にわたって一貫し最適化されたエンジニアリング・サービスをワンストップで提供することが可能。

 なお、本件の遂行および将来的なCCS設備の建設フェーズにおいて対応すべき課題も多岐にわたるため、このたび日鉄エンジニアリングは、CCS関連事業を統括する「CCS事業推進部」を新設し、万全の体制を整えることにした。これまで国内外のエネルギー・海洋資源開発関連プロジェクトで培ってきた豊富な技術・ノウハウと当社グループの組織力を競争力の源泉として、中長期的にCCS関連で数千億円規模の事業展開を目指す。

日鉄エンジニアリングが受注した基本設計業務の一覧

※1 Carbon dioxide Capture and Storageの略。主に産業活動で発生するCO2を回収し、貯留をすること。
※2 2024年度から、CCSコストや地下貯留に係る不確実性の低減を図ることを目的として、CCSバリューチェーン全体の設計作業や貯留ポテンシャル評価作業を行う「先進的CCS事業に係る設計作業等」の公募が新たに実施され、今後重点的に支援を行っていく事業が採択された((参考)参照)。
※3 省エネ型CO2分離回収技術 ESCAP®は、製鉄所や発電所、工場で発生する排ガスなどの原料ガスから食品用途を含む高純度のCO2を製造した実績があり、CCS用途のみならず、CCU(Carbon dioxide Capture and Utilization)目的としても適用が可能です。高い熱エネルギー効率(汎用技術と比較し熱消費量を43%低減)、原料ガスおよび製品CO2中に含まれる不純物の除去技術が特徴で、国内では商業機2件の実績(①製鉄所排ガス向け:120ton-CO2/日、②石炭火力発電所排ガス向け:143ton-CO2/日)があります。
※4 Front End Engineering Designの略。概念設計・経済性評価の後に行われる基本設計のこと。

(参考)JOGMECにより採択された先進的CCS事業の位置図
出典:エネルギー・金属鉱物資源機構ホームページ

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