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2025/2/12
【全固体ナトリウムイオン二次電池】 日本電気硝子、真空環境での動作を国際二次電池展で実演
日本電気硝子が継続開発中の全固体ナトリウムイオン二次電池(NIB)は、新たに「高温・真空下での安定動作」に対応した。この新しい特性は、先端半導体製造装置メーカーなどが求める厳しい条件に応えるもの。2025年2月19日から東京ビッグサイトで開催される「第18回国際二次電池展」では、真空環境下での動作デモンストレーションを実施する。

■日本電気硝子製NIBの特長と新しい進展
・真空下での安定動作(NEW!)
半導体製造の真空プロセスに対応。デモでは、真空下での動作を実証。
・~200℃の高温対応
高温下での性能低下がなく、長期間の利用が可能。
・腐食性ガスが発生しない
製造装置や周辺環境に影響を与えず、工程全体の信頼性向上に寄与。
これらの特長は、真空環境や高温環境で使用する精密な機器内部で動作する電池の必要条件であり、半導体製造装置のほか、宇宙開発や特殊な産業用途として適応できる。
■日本電気硝子製真空・高耐熱仕様NIBの概要

※2 過放電に強い材料を使用しているため、0Vまで放電した場合でも電池は性能低下しない
■開発の背景
半導体製造に代表される最先端プロセスには、真空、高温といった過酷な工程が用いられており、それらの工程は高価かつ精密な製造装置で構成されている。そのため、そこで使用される電池は、過酷な環境に耐えられるのみでなく、いかなる状況でも腐食性ガスが一切発生しないことが求められる。このような課題に対し、同社は200℃までの高温環境で使用できる耐熱仕様電池を提案してきた。耐熱仕様電池は、200℃の高温環境においても良好な耐久性能を示すことに加え、電池部材すべてが安定な酸化物で構成されていることから、封止が破れた場合も腐食性ガスの発生がない。
今回の特性はこれに加え、耐熱仕様電池の真空環境動作に応えるもの。これにより、真空、高温かつクリーンな環境に電池が使用できるようになり、装置の無線化等に大きく貢献できる。
■展示会について
デモでは、真空環境を模した装置内で電池が安定して動作する様子を実演。実演を通じて、半導体製造工程や無線化が求められる用途への適用の可能性を探る。
展示会名:第18回国際二次電池展
会期 :2025年2月19日(水)~2月21日(金)
会場 :東京ビッグサイト
ブース :E52-39
展示会招待券(無料)の申し込みサイト:https://www.wsew.jp/spring/ja-jp.html#/
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