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2025/3/25
【分析・解析】大日本印刷とUBE、合弁会社で半導体関連・環境分野を強化
大日本印刷(DNP)とUBEは、素材分析等での新たな価値の創出を目指し、2024年4月から合弁会社のUBE科学分析センター(以下:USAL)で協業している。今回USALは、中長期的な市場拡大が見込まれる「半導体関連」と「環境分野」における分析・解析の機能・サービスを強化する。
また、USALは、UBEグループで培った素材分析・評価技術とDNPグループの加工技術という両社の強みの連動をさらに深め、素材開発から加工・製品化まで幅広い領域での課題解決を目指して、2025年4月1日に社名をDNP科学分析センターに変更する。

【USALの半導体関連・環境分野の強化について】
○半導体関連
USALは、これまでナノメートルスケールの構造解析に力を入れ、例えば燃料電池材料の微細構造がデバイスの性能に寄与することを明らかにしてきた。その経験を大規模集積回路(LSI)の微細化や複雑な3次元構造化の流れに応用するため、ナノメートルスケールでの観察に使用する断面試料作製(前処理)が高効率で行える装置を導入した。USAL独自の分析・解析技術と新たな前処理技術を掛け合わせ、半導体デバイスの3次元構造の評価を行うことで、顧客の製品・技術開発の加速を支援する。
また、材料分析の豊富な経験をもとに、半導体プロセスに使用するめっき液・フォトレジスト・研磨液・フィルムなどのさまざまな材料の分析に関して、ソリューション型のビジネスを展開する。
さらに、施設に関しても、DNPグループの情報セキュリティ関連のノウハウを導入し、メーカー各社がより安心して依頼できる体制に刷新していく。
○環境分野
USALは、持続可能な社会の実現に向けた一環として、環境分野への分析サービスを強化する。例えば、(1)サーキュラーエコノミー実現のためのリサイクル素材や(2)カーボンニュートラル実現のためのカーボンリサイクルにおける二酸化炭素(CO2)分離回収領域で分析・評価を強化する。
(1)リサイクル素材
さらなるリサイクル素材の活用に向けて、品質のバラツキや性能の劣化に関して、分子レベルからミクロな構造まで総合的に分析・解析し、課題の解決策を提案する。これによりリサイクル素材がより広い用途で・より使いやすくなるようにユーザーを支援する。
(2)CO2分離回収
地球温暖化防止のため、大気中のCO2や工場等から排出されたCO2を分離回収し、地中に貯留する手法などが注目されている。USALは、CO2分離回収に用いる材料に対し、さまざまな環境での応用を想定した基礎評価を提供する。さらなる技術深耕や基礎評価のラインアップを拡充し、分離回収の素材・デバイス・プラント設計に繋がる物性データの提供を目指す。また、これらの知見・ノウハウを通じてUSALは、CO2分離回収における分析・解析のデファクトスタンダードを構築していく。
【DNP科学分析センターについて】
1987年に宇部興産(現:UBE)の研究開発部門から分析・評価グループが分離・独立して誕生。有機・無機・各種材料の組成分析・構造解析・表面分析・形態観察・超微量分析・安全性評価など種々の分析・評価を自動車・エレクトロニクス・ライフサイエンスをはじめとする多様な業界で展開している。
| 新社名 | 株式会社DNP科学分析センター 英文表記:DNP Scientific Analysis Center, Inc. |
| 所在地 | 東京都港区新橋2丁目20番15号 新橋駅前ビル1号館501号室 |
| 代表取締役社長 | 二井裕之 |
| 資本金 | 4000万円 |
| 株主 | 大日本印刷株式会社66.625% UBE株式会社33.375% |
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