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2024/11/2
【半導体】東ソー・スペシャリティマテリアル、GaNスパッタリングターゲット材を製造開始
東ソーは、窒化ガリウム(GaN)スパッタリングターゲット材※1を開発し、同社グループの東ソー・スペシャリティマテリアル(本社:山形県山形市)にて製造を開始した。
GaNは、照明向けLEDや小型急速充電器向け部品などで活用されている半導体薄膜材料。既存の材料よりもエネルギー損失が低く省エネ効果が高いことから、データセンター向けパワー半導体、ウエアラブルディスプレイ向けマイクロLEDなどの用途で市場成長が見込まれている。
GaN半導体製造時の薄膜形成方法はCVD法(気相成長法)※2が主流だが、使用する設備や材料のコストが高いことが課題であった。トソーはこれらの課題を解決するため、製造コストの低いスパッタリング法への置換えに向けたターゲット材の開発を行った。
同社が開発したGaNターゲット材は、独自の合成・焼結技術による純度の高さが特徴で、CVD法と同等の高結晶性GaNの成膜が可能。現在は装置メーカーによる評価が進んでおり、また大学からも研究用に引き合いが活発化している。
東ソーは、コスト優位性のあるスパッタリング法への置換えによる新たなターゲットビジネスを創出し、今後成長が期待される市場でのシェア拡大を図るとともに、半導体製造の低コスト化・省エネ化に貢献していく。
※1 電子機器や半導体製造における成膜方法の1つである、スパッタリング法に使用される材料。真空中でプラズマを利用して薄膜を形成する。
※2 原料ガスを基板表面に送り、化学反応を通して薄膜を形成する方法。
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