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2024/1/10

【半導体】2024年の世界半導体生産能力は過去最高月産3000万枚へ、SEMI World Fab Forecastレポートで明らかに

 SEMI(本部:米国カリフォルニア州ミルピタス)は1月2日(米国時間)、最新のWorld Fab Forecastレポートに基づき、2024年の世界半導体生産能力は6.4%増となり、初めて月産3000万枚(※wpm)の大台に乗るとの予測を発表した。2023年は5.5%増の29.6wpm。
 2024年の成長は、最先端ロジックとファウンドリーの生産能力増強、生成AIやハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)を含むアプリケーションおよびチップの最終需要の回復によってもたらされる。2023年は半導体市場の需要減退とそれに伴う在庫調整により生産能力拡大が鈍化した。
 SEMIのプレジデント兼CEOのAjit Manocha(アジット・マノチャ)氏は次のように述べている。
 「復活する市場需要と世界的な政府のインセンティブ増加が、主要なチップ製造地域における工場投資の急増を後押しし、2024年の世界生産能力6.4%増加すると予想されています。国家と経済の安全保障における半導体製造の戦略的重要性に対する世界的な注目の高まりが、このようなトレンドの重要なきっかけとなっています」
 2022年~24年までのWorld Fab Forecastレポートによると、世界の半導体業界はウェーハサイズを300mmから100mmまで広げながら、2023年の11プロジェクトと2024年に42プロジェクトを含む、82の新しい量産工場の操業開始を計画している。

新規量産工場の操業開始計画


<中国が半導体産業の拡大をリード>
 政府の資金援助やその他のインセンティブに後押しされ、中国は世界の半導体生産におけるシェアを拡大すると予想される。中国のチップメーカーは、2024年に18のプロジェクトの操業を開始し、2023年の生産能力は前年比12%増の760万wpm、2024年の生産能力は前年比13%増の860万wpmになる見通し。
 台湾は半導体生産能力で第2位を維持し、2023年には生産能力を5.6%増の540万wpm、2024年には4.2%増の570万wpmとなると予測される。この地域では2024年に5つの工場が操業開始予定。
 韓国の半導体生産能力は2023年に490万wpm、2024年に510万wpmで第3位となり、1つの工場が操業を開始すると5.4%増加する見込み。日本は第4位で半導体生産能力は2023年に460万wpm、2024年に470万wpmとなり、2024年に4つのファブが稼動するため、生産能力は2%増加すると予測される。
 World Fab Forecastレポートでは、米国は2024年に6つのファブを新設し、チップ生産能力を前年比6%増の310万wpmとなる。ヨーロッパと中東は、4つの新ファブの稼動開始により、2024年の生産能力は3.6%増の270万wpmと予測される。東南アジアは、4つの新しいファブ・プロジェクトが稼動し、2024年には生産能力が4%増の170万wpmとなる見込み。
<ファウンドリ・セグメント、生産能力の力強い伸びが続く>
 ファウンドリーサプライヤーは半導体製造装置購入者の上位にランクされ、2023年の生産能力は930万wpm、2024年には過去最高の1,020万wpmに拡大すると予測される。メモリ部門はPCやスマートフォンを含む家電製品の需要低迷により、2023年は生産能力の拡大が鈍化した。DRAMセグメントは2023年は2%増の380万wpm、2024年には5%増の400万wpmとなる見込み。3D NANDの生産能力は2023年に360万wpmと横ばい、2024年は2%増の370万wpmと予測される。
 ディスクリート半導体とアナログ半導体の分野では、自動車の電動化が引き続き容量拡大の主な原動力となっている。ディスクリート半導体の生産能力は2023年に10%増の410万wpm、2024年には7%増の440万wpm、アナログ半導体の生産能力は2023年に11%増の210万wpm、2024年には10%増の240万wpmと予測される。
 2023年12月に発表されたSEMI World Fab Forecastレポートの最新版では、世界全体で1,500の施設とラインがリストアップされており、その中には2023年以降に稼動開始が見込まれる様々な蓋然性を持つ177の量産施設とラインが含まれている。
 SEMI World Fab Forecastレポートのサンプルダウンロードはこちら[2]から可能。
※200mm換算

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