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2024/9/30

【半導体】300mmファブ装置投資額、今後3年間の総額は4000億ドル

 SEMI(本部:米国カリフォルニア州ミルピタス)は9月26日(米国時間)、最新の300mm Fab Outlook to 2027において、世界の300mm半導体前工程ファブ装置への投資額が、2025年~27年の期間に過去最高の4000億ドルに達するとの予測を示した。半導体ファブの地域化とAIチップのデータセンターやエッジデバイス向け需要の増加がこの堅調な投資を支えている。
 世界の300mmファブ装置投資額は、2024年に4%増の993億ドルに、2025年はさらに24%増の1232億ドルに成長し、はじめて1000億ドルの水準に達することが予測される。2026年の投資額は11%増の1362億ドル、2027年の投資額は3%増の1408億ドルとなる見込み。
 SEMIのプレジデント兼CEOのAjit Manocha(アジット・マノチャ)氏は次のように述べている。
 「2025年に予想される世界的な300mmファブ装置投資額の急増が、半導体製造投資の記録的な3年間の土台となるでしょう。AIアプリケーション向けの最先端技術や車載およびIoTアプリケーション向けの成熟技術からの世界的なチップ需要の急増が、半導体製造装置の投資を押し上げています」

<地域別投資額>
・中国:国内自給政策によって今後3年間にわたり合計1000億ドルを支出し、2027年まで300mmファブ装置の投資を引き続きリードする。しかし、投資額は徐々に減少し、2024年の450億ドルのピークから2027年には310億ドルとなる見込み。
・韓国:今後3年間に810億ドルを投資して第2位となり、DRAM、HBM、3D NANDフラッシュのメモリ分野での優位性をさらに高める。
・台湾:今後3年間の300mmファブ装置への国内投資額は750億ドルと予測され、第3位となる。台湾半導体メーカーは新規ファブを海外にも建設する。台湾のファブ装置投資額は主に3nm未満の最先端ロジックがけん引している。
・その他の地域:米州の2025年から2027年における投資額は630億ドルとなる見込みで、同期間の日本の投資額は320億米ドル、欧州/中東の投資額は270億ドル、東南アジアの投資額は130億ドルとなる。注目すべきなのは、これら地域では、重要な半導体の供給に関する懸念を緩和するための産業支援政策により、2024年と比較して2027年の装置投資額が2倍以上に増加すると予想されていること。

<分野別投資額>
 ファウンドリ分野の装置投資額は、2025年から2027年にかけて約2300億ドルに達すると予測されるが、これを支えるのは3nm未満の最先端ノードへの投資と、成熟ノードへの継続的投資。2nmロジックプロセスへの投資と、主要技術となるGAAトランジスタ構造や裏面電源供給などの開発は、特に今後のAIアプリケーションにおける高性能かつエネルギー効率の高いコンピューティングニーズに応える上で不可欠。コスト効率の高い22nmおよび28nmプロセスは、車載エレクトロニクスやIoTアプリケーションの需要増加による成長が見込まれている。
 ロジックおよびマイクロの分野は、今後3年間にわたって1,730億ドルの投資が見込まれ、装置投資の拡大を牽引することが予測されている。装置投資額が2位となるのはメモリ分野で、同期間中に1200億ドルを超える投資が見込まれ、この分野の新たな成長サイクルが始まるであろう。メモリ分野の中では、DRAM関連装置への投資が750億ドルを超えることが予測され、3D NANDへの投資は450億ドルに達する見込み。
 パワー関連分野は3番目にランクされ、今後3年間で300億ドルを超える投資が見込まれている。その中には、化合物半導体の約140億ドルが含まれている。アナログおよびミクストシグナルの分野は同期間に投資額が230億ドルに達すると予測され、これに続くのがオプト/センサ分野の128億ドルとなるであろう。
 最新レポートSEMI 300mm Fab Outlook to 2027には、世界の420の300mmファブ/ラインが収録されており、そのうち79は高い確率で2024年から2027年の期間に生産を開始することが予測されている。同レポートには、2024年6月に発行されたレポートから、169のデータ更新と9の新規ファブ/ラインが加えられた。

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