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2024/3/22

【半導体】300mmファブ装置投資額は2027年に1370億ドルに

 SEMI(本部:米国カリフォルニア州ミルピタス)は2024年3月19日(米国時間)、最新の300mm Fab Outlookレポートにおいて、世界の300mm半導体前工程ファブ装置への投資額が、メモリ市場の回復とハイパフォーマンス・コンピューティングおよび車載アプリケーションからの強力な需要増加により、2025年に初めて1000億ドルを超え、2027年には1370億ドルに到達する予測を示した。
 世界の300mmファブ装置投資額は、2027年の最高値に向かって、2025年に20%増の1165億ドル、2026年に12%増の1305億ドルと成長を続ける見込み。
 SEMIのプレジデント兼CEOのAjit Manocha(アジット・マノチャ)氏は次のように述べている。
 「今後数年間に予測される300㎜ファブ設備投資の急成長は、多様な市場における電子機器需要の拡大や人工知能(AI)イノベーションが生み出す新たなアプリケーションの波に対応するために必要な生産能力を反映するものです。SEMIの最新レポートではまた、経済と安全保障の強化にむけた、半導体製造に対する世界各国の政府投資増大の重要性も強調されています。この傾向によって、再新興地域ならびに新興地域と長年投資をリードしているアジア諸地域の投資額のギャップが、大幅に縮小することが予測されます」

300mm半導体前工程ファブ装置への投資額

<地域別投資額>
 中国:政府支援ならびに国内自給政策によって今後4年間にわたり毎年300億ドルを支出し、300mmファブ装置の投資を引き続きリードすると予測される。
 台湾および韓国:デバイスメーカーは、ハイパフォーマンス・コンピューティングに向けた最先端ノード需要の拡大ならびにメモリ市場の回復によって、300mmファブ装置投資額を増やしている。2027年には、台湾の投資は2024年の203億ドルから280億ドルへと増加し第2位となり、また韓国は2024年の195億ドルから263億ドルへと増加し第3位となることが予測される。
 米州:300mmファブ装置投資額は、2024年の120億ドルが2027年に247億ドルへ倍増する見込み。
 その他の地域:2027年の投資額は、日本が114億ドル、欧州/中東が112億ドル、東南アジアが53億ドルに達する予測。
<分野別投資額>
 ファウンドリ分野の投資は、10nm以上の成熟ノードの投資減速が予測されることなどから2024年は4%減の566億ドルとなる見込みだが、この分野の成長は、生成AI、車載、インテリジェント・エッジ・デバイスの需要に応えるため、ほかの分野を上回る成長記録を継続している。この分野の300mmファブ装置投資額は、2023年から2027年にかけて年平均成長率(CAGR)7.6%で増加し、791億ドルに達することが予測される。
 AIサーバーに不可欠なデータスループットの向上が、広帯域幅メモリ(HBM)の強力な需要増加を喚起し、メモリ技術への投資拡大に拍車をかけている。全分野の中でメモリ分野は2番目の投資額となり、2027年の300mmファブ装置投資額は791億ドルに達し、2023年からの年平均成長率(CAGR)は20%となる見込み。DRAMの投資額は2027年に252億ドル(CAGR 17.4%)に、3D NANDの同年の投資額は168億ドル(CAGR 29%)に達することが予測される。
 アナログ、マイクロ、オプト、ディスクリートの各分野の2027年の300mmファブ装置投資額は、それぞれ55億ドル、43億ドル、23億ドル、16億ドルへと増加する見込み。
 最新レポートSEMI 300mm Fab Outlook to 2027には、世界の405のファブ/ラインが収録されており、そのうち75は高い確度で2024年~27年の期間に生産を開始することが予測されている。本レポートには、2023年12月に発行されたレポートから、358のデータ更新と26の新規ファブ/ラインが加えられた。
 レポートの詳細/購入については、SEMIウェブサイト

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