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2025/3/15
【半導体】SCREENアドバンストシステムソリューションズとRist、ウエハーやプリント基板向け「次世代型AI検査モデル」の開発で連携

SCREENアドバンストシステムソリューションズ(SCREEN AS)と、Ristは、多品種少量生産の現場でも最小限のチューニング作業*1で高い検査精度を実現する、半導体ウエハーやプリント基板向けの次世代検査システムの開発において連携し、3カ年計画で「次世代型AI検査モデル」の開発を開始した。
近年、半導体ウエハーやプリント基板の回路の微細化が急速に進むと同時に、検査効率や検査精度の向上が求められている。このような要望に対し、SCREEN ASは半導体ウエハーやプリント基板検査装置向けの外観検査AI開発のリーディングカンパニーとして、AIによる虚報フィルタリングシステムなどの検査・計測AIソリューションを展開してきた。
半導体ウエハーやプリント基板向けの従来の外観検査AIの活用には、欠陥基準や素材、製造工程、製品種別ごとに学習データを準備し、個別のAIモデルを作成することが必要とされている。そのため、データの準備やモデルの作成と維持に必要とされるチューニング作業には大きな労力とコストがかかり、外観検査AIの普及を妨げる要因となっている。
これらの課題解決に向けてSCREEN ASでは、従来の半分の学習データ量で高精度なAIモデルを作成するための独自技術(特許出願中)や、大規模で高精度なAIモデルを製造現場で活用可能にする知識蒸留技術など、外観検査の現場で直面するさまざまな課題を解決するための技術開発と、その製品への適用を進めている。また、これらの技術を検査以外の分野でも活用できるよう、ノーコードで高品質な画像処理AIを開発できるソフトウエアとして、2024年8月にはSARIAをリリースしている。
一方Ristは、製造現場での外観検査の省人化・省力化を加速させるべく、外観検査AIのスピーディーな現場導入に向けて、最小限のチューニング作業で高い検査精度を実現する「次世代型AI検査モデル」の研究開発を独自に進めてきた。
今回の技術連携により、SCREEN ASが持つ世界最高クラスの外観検査AI開発のノウハウや豊富なデータと、Ristが持つ世界最高クラスのAIエンジニアリングスキルを組み合わせた「次世代型AI検査モデル」を確立する。この技術を次世代外観検査システムに搭載することで、両社共通のビジョンである「外観検査技術の高度化と社会実装の加速」を実現する。
*1 外観検査AIモデルを現場に適用可能な状態に調整すること
両社の代表は次のようなメッセージを寄せている。
SCREENアドバンストシステムソリューションズ 代表取締役 社長執行役員 豊福英雄氏
「本連携は、SCREENグループが開発している装置をはじめ、さまざまな装置の高度化を達成するための重要な一歩であり、次世代型AI検査モデルの開発を通じて、外観検査工程のさらなる効率化の実現を目指しています。この連携が実現したのは、Rist社の皆様のご協力とご支援のおかげです。心より感謝申し上げます。今後も引き続き、共に成長し、成功を収めることを期待しています。SCREEN ASは、今後も装置に対する先進のソリューションを提供するために全力を尽くしてまいります。引き続きご支援賜りますようよろしくお願い申し上げます」
Rist代表取締役社長 長野 慶氏
「同じ京都に本社を構える企業かつ外観検査分野において共通のビジョンを持つ企業として、このたびSCREEN AS社と連携ができることを大変光栄に思います。今回の連携では、SCREEN AS社が長年蓄積されてきた検査分野の貴重なデータや知見を活用させていただき、まだ活動を開始したばかりですが、技術のイノベーションが進んでいることを実感しています。Ristが誇る高度なAIエンジニアリングスキルや外観検査分野のノウハウを惜しみなく投入し、SCREEN AS社との共通のビジョン達成に向けて共に取り組んでまいります」
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