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2025/3/4
【印刷のDX・SX】三菱HCキャピタルとグーフ、デジタル印刷プラットフォームの構築に向けた実証実験を開始

三菱HCキャピタルとグーフは、印刷のDX・SX推進を目的としたデジタル印刷プラットフォームと、適地生産インフラの構築に向けた実証実験を2024年12月に開始しており、2025年2月に実験の拠点となる印刷拠点 goof.CAMPUS(CAMPUS)の開所した。
■取り組みの背景
デジタル化の推進とサステナビリティへの意識が高まるなか、印刷物の価値や目的にも変化が求められており、印刷産業は、従来の大量生産・大量消費・大量廃棄型モデルから脱却し、新しいモデルへの転換が求められている。ハードウェアのデジタル化や一部印刷会社がオンデマンド印刷を実施しているものの、現在でもアナログ印刷が主流であり、大ロット発注や局所集中印刷モデルが多く採用されています。印刷物が「必要な時」に「必要な場所」で「必要な量」製造され、最適なタイミングで無駄なく「必要な人」に供給できる仕組みを構築することで、ユーザーの多様なニーズに対応可能なサービスが求められている。

■CAMPUS について
こうした課題に対し、グーフは独自のソリューションである印刷の最適化プラットフォーム「GEMiNX」*を構築しました。発注主と印刷パートナーとのデータを連携し、印刷量、納期、印刷品質、使用する用紙などの要件や配送先エリアから、最適な印刷パートナーへの発注を自動的に振り分けることで、「適地」「適時」「適量」の印刷運用を実現するサービスの提供に向けて検証を進めている。
印刷業界における既存のサプライチェーンの効率化と品質向上を図りながら、付加価値を生み出すためには、ものづくりから物流にわたる全てのステークホルダーとの相互協力が不可欠。このたび、実際に受注・提供している印刷物を題材に、仮説検証に留まらない新たなモデル構築と挑戦の場として印刷拠点である CAMPUS が立ち上げられた。
2025 年 2 月 13 日に実施した CAMPUS の開所式には、実証実験に参画しているハードウェアメーカー、ソフトウェアメーカー、印刷会社、資材サプライヤー、研究機関が参加した。今後、互恵性の高いエコシステムの形成に必要なデータの集積と標準化に向けた仕組みを構築し、必要な人材の教育環境の整備を行う。

■実証実験の目的
三菱HCキャピタルは、2023~2025 年度中期経営計画(2025 中計)の事業戦略の一つに新たなデータ活用プラットフォームサービスの創出を掲げており、今回、グーフの協業パートナーとし て CAMPUS に参画する。実証実験では、使用する最先端デジタル印刷機「 Canon varioPRINT iX3200」をグーフにファイナンスで提供する。
実証実験では、グーフの「GEMiNX」に集積された受発注からワークフローまでのデータを両社で分析し、次世代インフラを支える設備投資モデルの要点抽出と検証を行う。実証を通じて、印刷物の品質を担保しつつ、ユーザーのニーズに応える経済的な印刷サプライチェーンの構築をめざす。
また、サステナビリティに対する意識が高いユーザーの要望も踏まえ、三菱HCキャピタルの保有する再生可能エネルギー電力やカーボンオフセットなどのソリューション提供の可能性についても検証する。
■今後の展望
両社は、CAMPUS での実証実験を通じて印刷サプライチェーンの最適化に向けたデジタル印刷プラットフォームの構築を進めます。印刷産業に関わるステークホルダーにとって「適地」「適時」「適量」を実現する印刷インフラの提供をめざす。
グーフHP
https://www.goof.buzz/solution/geminx
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