アーカイブ情報

2024/7/30

【圧電型動ひずみセンサー】東陽テクニカ、厚0.2mmの「Dragonfly」販売開始。8月28日にセミナー開催

 東陽テクニカは、Wormsensing SAS(本社:フランス・グルノーブル、以下 Worms社)と国内独占代理店契約を締結し、圧電型動ひずみセンサー「Dragonfly」の販売を開始した。

 同製品は、厚さ0.2mmながら微小なひずみを高精度で検出する性能を持ち、曲面に貼付もできることから、従来はセンサーの取り付けが難しかった狭小な場所や湾曲している箇所などでもセンシングが可能。また、Worms社独自の特許技術による特殊加工で耐久性を備え、過酷な環境下でも安定した性能を発揮し、長期にわたり継続的にデータを収集できる。自動車や半導体製造装置、発電機器や家電用品、生産設備をはじめとした、さまざまな分野の研究開発や状態監視の領域で、多様な用途に対応する。
 従来、動ひずみ(加重に伴う物体の動的つまり交流の加振力による物体の変形)の計測は、測定対象装置の挙動や疲労状態を得るための手段として、工学研究、産業応用、安全評価などの分野で用いられている。動ひずみの測定方法は主にひずみゲージ型と圧電素子型が一般的で、ひずみゲージ型のセンサーは、安価で薄い一方、低感度なため微小なひずみ量は検出できず、耐久性が低く破断の懸念もあることが課題であった。圧電素子型のセンサーは、高感度で微小なひずみ量も検出できるが高価で厚みがあることが課題で、こういった状況から、動ひずみの測定は狭小部や曲面部などでの高精度な検出が難しく、特定の評価内容でしか用いられていなかった。
 「Dragonfly」は、Worms社独自の特許技術によって、センサー部の厚さわずか0.2mmを実現し、感度は従来のひずみゲージ型の1,000倍で、微小なひずみを精度高く捉えることができる。また、変形の幅は圧電素子型と比較すると3倍以上広く、大きな変形も捉えることが可能。応答周波数範囲は0.02Hzから100kHzと広く、周波数分析にも適している。圧電セラミック薄膜という特殊な加工により、インテグレーション・性能・測定コストの観点で最適化された、動ひずみ測定の新たなソリューション。
 主な特長は次の通り。
・厚さわずか0.2mmながら、ひずみゲージ型の約1,000倍の感度
・曲面への貼付が可能
  ―最小半径2cmの曲面に対応。
・特殊な加工を施した素材で耐久性があり、長期的・継続的なデータ収集が可能
・電荷出力、定電流駆動(IEPE)の両方に対応
  ―小型、軽量を重視した電荷出力タイプの他に、定電流駆動(IEPE)にも対応、電荷出力型の弱点であるケーブルノイズやケーブル容量の影響を克服し、長いケーブル長での計測にも対応。

Dragonfly」定電流駆動(IEPE)対応タイプ

<製品データ>
・製品名:圧電型動ひずみセンサー「Dragonfly」
・販売開始日:2024年7月1日
・感度:-16.4 pC/µε*
・測定レンジ:±3,000 µε
・寸法、重さ:29 x 8.2 x 1.5 [mm]*、0.1 g*(センサーコネクタ部含む)
・対応周波数範囲:0.01 Hz ~ 45 kHz*(定電流駆動型は0.02Hz ~ 100kHz)
・耐熱:-40 ~ 140℃*
・設置方法:接着
・参考価格:5万円~(センサー本体)
*記載は電荷出力型でチャージアンプ使用時のもの
 今回の発売を記念し、8月28日15時~17時/オンラインにて「極薄・高感度動ひずみセンサDragonflyリリースセミナー」と題してウェビナーを開催する。ウェビナーではDragonflyの適用事例などを紹介する。

カテゴリー
コンバーティングプロダクツ&テクノロジー

PAGE TOP