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2026/3/3
【希土類金属回収技術】リケンテクノス、島根大学と共同でPVCを用いた希土類金属回収技術の可能性を検討
リケンテクノスは島根大学と共同でポリ塩化ビニル(PVC)を用いた湿式メカノケミカル処理によるNd(ネオジム)磁石からの希土類金属回収の技術開発を進めている。
同社は、PVCコンパウンド品の製造販売を祖業とし、現在では非PVC材料や各種フィルム製品など、幅広い分野で事業を展開している。資源循環型社会の実現を目指し、製品の使用後を見据えたリサイクル技術の研究開発にも取り組んでいる。
PVCは分解時に腐食性ガスや炭化水素残渣が発生するため、その有効活用に課題があったが、使用済PVC製品の再利用法について多角的な検討と調査を続けていた中で、島根大学 材料エネルギー学部の笹井 亮教授が開発した湿式メカノケミカル処理による固体廃棄物から特定資源を選択的に回収する技術に着目し、PVCを活用した資源回収技術の共同研究を進めている。
笹井教授が開発した技術では、無機酸と湿式メカノケミカル処理を組み合わせることで、電気自動車やスマートフォン等に用いられるNd磁石からNdやDy(ジスプロシウム)といった希土類金属を選択的かつ高純度でシュウ酸塩として回収することが可能で。一方で、この技術はNd磁石の溶解反応を促進するために強酸の使用が必要となり、使用後に発生する廃酸の処理が課題となっている。
そこで同研究では、PVCが加熱や機械的なエネルギーを加えることで分解し、塩化水素を発生する特性に着目した。このPVC分解反応と湿式メカノケミカル処理を組み合わせることで、PVC由来の塩酸を反応に利用し、新たに強酸を加えることなくNd磁石からの希土類金属の分離・回収が可能となる。この手法により、廃酸の発生量を抑制しながら、Nd磁石からの希土類金属回収に有効であることが確認された。

なお、同共同研究の成果は、3月4日から6日に横浜国立大学で開催される日本セラミックス協会の2026年年会にて発表予定。
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