アーカイブ情報

2026/4/7

【微小圧縮試験機】島津製作所、業界初の適合順に多点連続測定を可能にした「MCT-210AD」「MCT-211AD」発売

「MCT-210AD

 島津製作所は、2026年4月7日に微小圧縮試験機「MCTシリーズ」のハイエンドモデル「MCT-210AD」「MCT-211AD」を発売した。微小圧縮試験機とは、微小な試料に試験力をかけてその変形量や強度を測定するもの。同製品は、業界初となる「多数のサンプル粒子中から指定したサイズに適合する粒子を自動で選別して、適合度の高い順に連続で測定する多点連続測定」ができるため、作業時間や手間を減らし、業務の省力化を実現した。金属や蓄電池、電極材、化成品などの研究開発や品質管理を支援する。
 近年、カーボンニュートラル社会の実現に向けたEV(電気自動車)などの研究において、新素材・新構造の粒子の強度試験が増えている。ミクロン単位で材料を評価できる微小圧縮試験機は、電極活性物質や全固体電池、導電性粒子、電子部品スペーサなどの測定に使用されている。従来、作業者は試料台の粒子の中から、目視で一粒ずつ確認しており、「作業者の負担軽減」「連続測定できる試料数の増加」といった要望があった。同製品は、試料台に分散した粒子を広域で検出して、指定した粒径などの条件に対して適合度の高い順にリスト化し、自動で測定する。測定後には自動で、部品に付着した粒子の残骸を清掃する。島津製作所は30年以上にわたって、微小圧縮試験機を開発・販売してきたパイオニア企業として、微小粒子の圧縮強度評価に特化した「MCTシリーズ」を拡充させた。
 製品の特長は次の通り。
1. 試料粒子群から供試体※1候補を自動で抽出・リスト化
 電動のXYスライドステージと専用ソフトウェアにより、試料台に分散した試料粒子群から単体粒子を検出し、指定の粒径や円形度などを用いて測定する粒子を抽出・リスト化する。対象粒径は、5µmから35µm。
2. 最大100粒子を連続試験
 従来は、作業者が一つずつ粒子を試験位置に移動させていたため、一度に20程度を試験点数に設定することが一般的であり、測定工程に約100分を要していた。「MCT-210AD」「MCT-211AD」は、測定工程を60分にまで短縮し、そのうち作業者の操作を要するのは20分ほどで、それ以外の工程は完全な無人化を実現した。最大100個の粒子を連続で試験できる。
3. 圧子清掃の自動化を実現
 粒子の素材によっては、圧縮強度試験後に破壊した粒子の残骸が圧子※2に残留するため、試験ごとに圧子の清掃が必要となる。従来は手作業で清掃していたが、「MCT-210AD」「MCT-211AD」はクリーナー機能を備えており、作業者を煩わせることなく次の試験に移ることができる。
※1 試験や実験を行うために規定の形状・寸法に成形された試験片
※2 試料に直接触れて試験力を加える先端の部品
 価格は2350万円~(税込み)。目標販売台数は発売後1年間で国内外合わせて10台。

カテゴリー
コンバーティングプロダクツ&テクノロジー

PAGE TOP