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2025/9/19

【微粒子の選別・採取システム】島津製作所、顕微鏡視野下で行える「CELL PICKER for microparticle」発売

 島津製作所は、微粒子の選別・採取システム「CELL PICKER for microparticle」を発売した。金属有機構造体(MOF)やマイクロプラスチックなどの研究で行われる「微粒子の選別から採取」を自動化したシステムで、対象となる微粒子のサイズは数十~数百μm。シャーレ上の微粒子を自動スキャンし、選別、採取して、バイアルに吐出する作業を実施する。

画像判定アルゴリズムによる一貫した判定が可能

 微粒子は、ガス吸着や分離技術、触媒などへの応用が期待されるMOF、環境への影響が懸念されているマイクロプラスチック、化合物分析に用いられる結晶スポンジなど、大きさや形状が様々。微粒子の選別と採取が困難で、顕微鏡を覗き込みながらの手作業が一般的であった。同製品は、独自の画像判定アルゴリズムが、従来は目視だった微粒子の色相や形状の識別を自動化する。手作業だった吸引から回収までの工程も省力化することで、ワークフローを標準化・効率化する。また専用ソフトウェアにより、「微粒子の探索、識別、画像保存」と「ピッキング作業」を簡単に操作できる。
 島津製作所は2018年より細胞コロニーのピッキングを自動化した「CELL PICKER」を販売しており、その技術の応用で「CELL PICKER for microparticle」を開発した。環境問題の解決やヘルスケア、ライフサイエンスの研究開発に貢献していく。
 「CELL PICKER for microparticle」の特長は次の通り。
(1)効率的で安定したワークフローを実現
 「CELL PICKER for microparticle」は、吸引や吐出のスピードなど微粒子の種類に合わせて最適化できる。作業者がソフトウェア上の顕鏡鏡で微粒子を覗きながらボタンを押すだけで、高度な手技が必要だった工程を自動化する。約50個の微粒子の識別・回収が数時間から1時間に短縮できる。
(2)独自アルゴリズムが迅速に良品を選別
 独自開発の画像判定アルゴリズムが、微粒子の色味や形状を基に自動で識別する。回収した微粒子の識別結果はスコアで表示でき、作業者の目視確認と経験に依存していた識別基準を定量化した。
(3)負担なく微粒子の画像データを記録
 微粒子に照射する偏光源やそのフィルタは自動で制御され、色味の情報も含めた微粒子の画像データが自動で保存される。従来の採取方法では、都度撮影・記録する必要があったが、動作条件と画像名称が紐づいて保存されることで、作業者の負担なくトレーサビリティを向上できる。
 希望販売価格は800万円~(税込み)、販売目標は発売後1年間で国内で6式。

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コンバーティングプロダクツ&テクノロジー

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