アーカイブ情報
2024/12/19
【懸賞金活用型プログラム】「NEDO Challenge, Motion Decoding Using Biosignals」の受賞者決定
NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)は、“NEDO Challenge”「NEDO懸賞金活用型プログラム」の第3弾となる「NEDO Challenge, Motion Decoding Using Biosignals」について、200人を超える応募者の中から10人の受賞者を決定し、本日、表彰式を執り行った。
「NEDO Challenge, Motion Decoding Using Biosignals」では、実際のスケートボードランプを走行中のスケートボーダーから記録された生体信号を用いて、姿勢や運動モードといった挙動予測の精度を競わせるなどにより、人と機械のインタラクションの高度化に取り組む人材の育成および当該分野の活性化を図っている。
NEDO懸賞金活用型プログラムおよび本事業の概要
NEDOは、技術課題や社会課題の解決に資する多様なシーズ・解決策をコンテスト形式による懸賞金型の研究開発方式※1を通じて募り、将来の社会課題解決や新産業創出につながるシーズをいち早く発掘することで、共同研究などの機会創出、シーズの実用化、事業化の促進を狙うNEDO懸賞金活用型プログラムを立ち上げ、実施している。
NEDO懸賞金活用型プログラムの第3弾として実施した「NEDO Challenge, Motion Decoding Using Biosignals」では、AI技術を用いて、筋電位や脳波などの生体情報から人間の身体操作、運動情報を予測する以下2つのテーマで取り組んだ。
<テーマ1:スケートボードトリック分類チャレンジ>
運動時に頭皮上から記録された生体信号から運動パターンを解読する。
スケートボードランプのフラット領域通過時に得られた、頭皮上の72チャンネルの生体信号データから、ポンピング運動(pumping)、前向きキックターン運動(backside kick turn)、後向きキックターン(frontside kick turn)のいずれかの運動パターン(トリック)種別を分類する。
分類性能と考え方の総合評価で順位を決定します。
<テーマ2:スケートボーダー重心位置予測チャレンジ>
運動時に下肢の皮膚表面から記録された生体信号から、位置や速度などの運動状態を解読する。
重心(XYZ空間での速度)データ付きの下肢の皮膚表面から記録された、16チャンネルの生体信号データを用いて学習し、重心データのない生体信号データから運動状態(重心の速度)の時系列を推定する。
正解との差分を評価し、推定した動きが実際の動きに近い順に順位を決定する。
コンテストでは、延べ200人(テーマ1:45人、テーマ2:178人)を超える応募者の中から、テーマ1についてはトリックの正答率と考え方の総合評価、テーマ2については予測性能を評価した上でテーマごとに上位5人の受賞者を選定した。また、受賞者とは別に考え方の優れた人に対しては審査員特別賞を授与した。
コンテストの概要および表彰式
(1)コンテストの概要
コンテストは2024年7月25日~10月28日までの約3カ月間で行われ、多数の参加者がさまざまな方法でチャレンジを行い、その精度などを競った。
<テーマ1:スケートボードトリック分類チャレンジ>
<テーマ2:スケートボーダー重心位置予測チャレンジ>
<懸賞金額>
1位100万円、2位50万円、3位25万円、4位15万円、5位10万円 各1人
(2)表彰式
開催日:2024年12月19日
会場:「赤坂インターシティコンファレンス」(東京都港区赤坂1-8-1 赤坂インターシティAIR 3階・4階)
内容:受賞者からのプレゼンテーションを行う他、ロボット工学者の石黒 浩さんのビデオ講演や、受賞者の考察の講評・アプリを用いた予測結果の評価や今回の課題結果の今後のBMIなどへの発展の可能性に関する講演などを行った。
なお、12月23日(月)から表彰式のアーカイブ動画を公開する。動画公開後、コンテストページにURLを記載する。
※1 懸賞金型の研究開発方式
諸外国では、政府や財団が研究開発の目標を掲げて多数の応募者を募り、さまざまなアイデアやアプローチをコンテスト形式により競わせ、開発期間を終えた段階などで、目標水準以上の成果を上げた者のうち上位数者に対して懸賞金を支払う仕組みを採用している。日本では、同方式の実施例はまだ多くはないが、懸賞金は民法に定められており、本プログラムでも民法に基づき懸賞金を交付する。
- カテゴリー
- コンバーティングニュース