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2024/10/16

【日本ビジネス70周年】ヘンケルジャパン、記念イベントを開催しDEIへの理解を深める

 ドイツの化学・消費財メーカー ヘンケルの日本法人、ヘンケルジャパンは、2024年に日本進出70周年を迎え、9月30日には70周年を記念したイベントを開催した。

日本進出から70年、多様な文化を受け入れながら事業を拡大
 1876年にドイツで創業したヘンケルは、1954年、日本に代表事務所を設立し、1996年に社名をヘンケルジャパン株式会社に変更した。2008年にヘンケルは、ナショナルスターチ社が所有していた接着剤事業と電子材料事業を引き継ぎ、2023年の資生堂プロフェッショナルのアジア太平洋地域におけるプロフェッショナルビジネスの買収など、日本で数々のM&Aを経て、多様な文化を受け入れながら事業を拡大し、アドヒーシブ テクノロジーズ(接着技術)事業と、ビューティケア事業(現在はコンシューマーブランドに事業部名変更)の2本柱で着実に成長を遂げてきた。
 ヘンケルジャパンの浅岡聖二代表取締役社長は、「ヘンケルは日本市場に参入して今年で70年を迎えます。これまで多くの先人たちによって信頼と実績が築かれてきました。これからは多様で個性輝く私たちの手でその財産を発展させ、さらなる成長を遂げていきます。世の中の動向やマーケットが激しく変化する中で、世の中から要求されることが変わるというのは、今も70年前も一緒です。その時その時のマーケットの変化や要望に対して、色々な努力やチャレンジをしてきた結果、その積み重ねが今日につながっています。今、世の中から要求されているもの、マーケットに対して我々が考えるべきことの1つがDEIであると考えます。さらにDEIを推進し、グローバル社会の中での競争力を強化していきたいと思います」と述べた。

DEIをさらに強力に推進し、新たな価値を創出

 現在ヘンケルジャパンでは、東京・天王洲の東京本社をはじめ全国10の拠点で、15の国籍からなる800名以上の社員が働いている。
 ヘンケルはダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DEI)を重視する企業文化は、創造力とイノベーションの大きな原動力になると考えている。
 経済のグローバル化が進み、多様化した顧客ニーズに対応した商品開発やサービス提供をし、競争力の強化をするためには、日本においてもDEIのさらなる推進が急務であると捉えている。

ロバート キャンベル氏を招いて70周年記念イベント開催

 ヘンケルジャパンでは、日本進出70周年を記念したイベントを、2024年9月30日、東京・天王洲にある東京本社の「ASK Academy TOKYO」で開催した。
 世の中的にも会社としてもDEIの重要性が増す中で、社員がDEIや国際性に関して新たな学びやインスピレーションを得る機会とするべく、ゲストには、長らく日本で日本文学の研究を続け国際的なバックグラウンドを持ちながら、DEIをはじめ幅広い分野に精通し近年ではテレビでコメンテーターとしても活躍するロバート キャンベル氏を招き、代表取締役社長の浅岡とのトークセッションを行った。

 トークセッションの中でキャンベル氏は、「DEIは日本でも経営上の課題になっているのはまちがいありません。DEIは総論においては非常に重要な正しいことで、経営上も収益につながるということが立証されているわけですが、やり方によっては逆効果になることもあるので、日本におけるDEIとはどのようなものなのか、ヘンケルジャパンにとって、どういう風に進めていくのか、どういうところに思わぬ障害があるのかということを、話し合って精査して行うべきことだと思います」と、DEIの重要性や難しさについて語った。
 キャンベル氏の話を受け浅岡社長も「社内でDEIの話をする時は、マイノリティの方にプレッシャーを与えるようなものであってはいけないという話はしています。皆さんが安全に公平に自分の能力を出せる場所、 それを例えばジェンダーであったり、それ以外の他の多様性に関して差別がなく、そういう場所を提供できる、そういう職場において1人ひとりの皆さんの多様性が力を発揮して、結果的にそれが会社の力になるというところを我々はめざしています」と、同社が目指すべき方向性について力強く語った。
 イベントに参加していた社員からは「ニューロダイバーシティ採用についての考え方」や「生まれつき持った思考性の違いを個性として活かす環境はどのようなものか」などの質問があり、キャンベル氏から非常に示唆に富んだ多面的な解答をいただいた。
 イベントには、オンライン参加も含む150名以上の社員が参加し、キャンベル氏と浅岡社長の話を真剣に聞き、DEIに関して多大なインスパイアを受けた。

■ヘンケルについて
 ヘンケルはブランド、イノベーション、テクノロジーにより、産業およびコンシューマー向け事業において世界中の市場をリードしている。
 アドヒーシブテクノロジーズ(接着技術)事業部門は接着剤、シーリング剤、機能性コーティング剤市場のグローバルリーダーとなっている。
 コンシューマーブランド事業部門は特にランドリー&ホームケアやヘアの分野において、世界中の市場やカテゴリーをリードする地位を維持している。
 ヘンケルには3つの強力なブランド、LOCTITE(ロックタイト)、Persil(パーシル)、Schwarzkopf(シュワルツコフ)がある。
 2023年度の売上高は215億ユーロを超え、営業利益はおよそ26億ユーロ。ヘンケルの優先株は、ドイツ株式指数DAXのリストに入っている。
 ヘンケルには長いサステナビリティの歴史があり、具体的な目標を掲げた明確なサステナビリティ戦略を推し進める。1876年に創業したヘンケルは現在、世界に約48,000名の社員を擁し、多様なチームが強固な企業文化、共通の価値観とヘンケルの社員をひとつにまとめる共通基盤である企業目的「Pioneers at heart for the good of generations」の元に結束している。

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