アーカイブ情報

2025/9/17

【昇華転写用IJプリンター】ミマキエンジニアリング、使いやすさと表現力を両立した「TS200-1600」を発表

 ミマキエンジニアリングは、昇華転写用インクジェットプリンタ「TS200-1600(以下TS200)」の発売を発表し、2025年9月23日から開催される展示会「The Print Show(於イギリス・バーミンガム)」に同機を世界初出展する。

 昇華転写プリント市場の現状と課題
 昇華転写プリントは、ポリエステル生地やポリエステルコーティングされた素材に対して、フルカラーで鮮やかなデザインを表現できる印刷方式。専用のインクを昇華転写用の紙にプリントし、熱で素材にインクを染み込ませるシンプルな工程で、ファッションアパレルやスポーツウェア、オリジナルグッズなどの幅広い分野で活用されている(図1)。
 近年、オンデマンド生産やEC販売の拡大を背景に、少量・多品種の製品を手軽に販売できる環境が整いつつあり、小規模事業者による昇華転写プリンタの導入が増えている。一方、制作現場では熟練したプリンタのオペレーターが不足し、品質のばらつきによる作り直しなど、作業負担の増大が課題となっている。そのため、誰でも簡単に扱え、安定して高品質なプリントを実現できるプリンタが求められている。

図1. 昇華転写プリントの主な制作物

TS200の表現力で広がる可能性
 TS200は、初めて昇華転写プリンタを扱う方でも簡単に高品質なプリントが可能。同社のフラグシッププリンタに搭載する「330エンジン」の高密度・高精細プリントヘッドをシングルで搭載しており、均一で美しい高濃度カラーや精細なデザインを表現できる。
 インクは標準4色に加え、新色のバイオレットとオレンジをラインアップ。高級感のある青紫色や、鮮やかでメリハリのあるオレンジ色の階調を再現し、ファッションアパレルやユニフォームのデザインをより鮮明に仕上げる。
 さらに、従来から濃度を一段と高めた蛍光ピンク・蛍光イエローも選択可能で、ブランディング効果の高いスポーツウェアやフラッグの制作に最適。
 TS200はアパレル、グッズ、ファブリックサインまで幅広い用途に1台で対応できる、エントリユーザーにとって新しいスタンダードモデルとなる。

今後の予定
 TS200は、2025年10月の販売開始を予定しており、年間約1,000台の販売(全世界)を見込んでいる。
 また以下の展示会への出展を皮切りに、順次、各国の展示会に出展を予定。

9月23日~25日
The Print Show 2025(イギリス・バーミンガム)
Hall 3, NEC Birmingham, UK

9月25日~27日
FESPA MEXICO 2025(メキシコ・メキシコシティ)
Centro Banamex Room B&C

9月30日~10月1日
オーダーグッズビジネスショー2025(日本・東京)
池袋サンシャインシティ 展示ホールD

10月22日~24日
PRINTING United Expo 2025(アメリカ・オーランド)
Orange County Convention Center #1555

10月22日~24日
第66回サイン&ディスプレイショウ(日本・東京)
東京ビッグサイト 有明GYM-EX #33

10月28日~30日
ITMA ASIA 2025(シンガポール)
Singapore Expo Hall 2~8

TS200の特長
① 高画質・高品質を実現し、昇華転写プリントの仕事の幅を大きく広げる
 高密度・高精細のプリントヘッドと、同社独自の高画質イメージング技術を搭載し、ムラのない美しい高濃度ベタや、精細なデザインを表現する。
 また、新たにラインアップに加わったバイオレットとオレンジインクにより、これまでは暗く沈んでいた青みがかった紫や、くすみがちな明るいオレンジ色も鮮やかにプリント。色彩表現の幅が一層広がり、ファッションからユニフォーム、インテリアまで、多様なデザインニーズに対応する。
 さらに、従来品よりも濃度を高めた蛍光ピンク・蛍光イエローインクもラインアップし、ブランディング効果の高いスポーツウェアやファブリックサインの制作にも最適。

図2.バイオレット・オレンジ出力時の色味比較
図3.蛍光ピンク・イエロー出力時の色味比較


② 誰でも簡単に使いやすく、業務効率を向上する機能が充実
 自動ドット調整機能(DAS1 : Dot Adjustment System 1)を搭載し、初めて昇華転写プリンタを使用する方でも安定して高品質を得られる(図4)。また、専門的な色調整の知識がなくても、わずか2クリックで、カラーバランスを保ちながらインク消費量を削減できる「インクセーブ機能」に対応している(図5)。
 さらに、離れた場所からプリンタを操作できる専用アプリMRA(Mimaki Remote Access)や、稼働状況・インク使用量を可視化し生産計画を支援するクラウド型モニターツール「PICT」にも対応。顧客の業務効率化と生産性向上を強力にサポートする。

MRAについてはこちらを参照
PICTについてはこちらを参照

図4.DASによる自動調整前後の画質比較
図5.インクセーブ機能によるカラー比較

③ 顧客の仕事を止めない、サポート機能を搭載
 万が一プリントヘッドのノズルに不具合が生じた場合*でも、NRS(Nozzle Recovery System)を活用することで、不具合のあるノズルを登録してプリントを継続できる(図6)。サービスエンジニアの修理を待たずに作業を続行できるため、ダウンタイムを最小限に抑え、安定した生産を実現する。
*プリント条件やノズル抜けの状態によってはサポート機能が動作しない場合がある

図6.NRSのワークフロー図

カテゴリー
news
コンバーティングプロダクツ&テクノロジー

PAGE TOP