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2025/10/10
【極薄両面粘着テープ】セロレーベル、機能性フィルムの巻き芯段差痕を軽減しプラコアのリユースに貢献する「コアスティックテープQタイプ」発売
フィルムコンバーターのセロレーベルは、2009 年より歩留まり向上による製品ロス削減を目的とした、極薄両面粘着テープ「コアスティックテープ(R)」の製造・販売を開始し、機能性フィルムなど高付加価値製品の製造を手掛けるフィルムコンバーターやフィルムメーカーを中心に採用されている。今回、コアスティックテープ(R)の最大の特長である、巻き芯の段差痕軽減効果を有し、かつ、ABSコアやFRPコアなど、プラスチックコアの再利用を容易にできる「コアスティックテープ(R)Q タイプ」を新たに製品ラインナップに加え、2025 年 10 月 10 日より発売した。
コアスティックテープ(R)とは
Roll to Roll(R2R)方式による機能性フィルムの製造において、コア留めテープの厚みに起因する段差痕が品質や歩留まりに影響を与えるとして、大きく問題視されることがある。セロレーベルは、この問題を解消できるコア留め専用の極薄両面粘着テープを開発し、「コアスティックテープ(R)」として製造・販売してきた。
コアスティックテープ(R)は 2 種類のラインナップを有している。優れた段差痕軽減効果を発揮する「Pタイプ」。プラスチックコアに比べて凹凸が大きい紙管や、粘着テープを貼付しにくい粗面フィルムなどに対しても強固に貼り付き、接着信頼性を向上させた「Sタイプ」。これらのコアスティックテープ(R)は、いずれも極めて薄いため巻き芯段差痕の発生を抑制する。さらには、使用時における一連の「巻出」「貼付」「離型紙の剥離」などの作業性に優れるため、巻き芯コアへの貼付が容易。

現状のコア留めテープの課題
機能性フィルムの巻取には、高い強度、低発塵性、優れた耐熱性が求められるため、巻き芯コアはプラスチック製のABSコアや、複合材料を用いたFRPコアが広く使用されている。機能性フィルムの製造工程では、製膜・塗工・ラミネートなど、複数の工程を経ることが多く、工程毎に新たな巻き芯コアへ巻き替えられることになる。これらの工程で使用される巻き芯コアは、製造コストを抑え、廃棄物を削減する目的で繰り返し再利用されている。
一方、R2R で巻き取られたフィルムは幾層にも重なり合い、巻き芯部のテープには強い圧力が加わった状態で数日から数週間保管され、場合によっては数十℃に達する加熱エージング(養生)期間を経ることもある。そのため、一般的なコア留めテープはコアに強く密着し、強固に糊残り(移染)してしまうことから、除去する際にはアルコールや有機溶剤などを含ませたウエスを使用し、コアの清掃作業にあたらなければならない課題がある。
コアスティックテープ(R)Q(Quick peel off)タイプとは
セロレーベルは、こうした課題を解決するために、保有する製品設計技術やコーティング・粘着加工技術を駆使することで、働き手不足や作業環境における安全衛生面の改善などに貢献できる「コアスティックテープ(R)Q タイプ」の製品化に成功した。
「Q タイプ」は、フィルムの巻取における巻き芯の段差痕軽減という従来のコンセプトを踏襲し、加えて、加熱エージング後でも糊残りが極めて少なく、ストレスなく剥離できる性能を有している。これにより、Q タイプは、巻き芯コアの再利用を容易にし、清掃時間の削減、省人・省力化を実現します。さらには、有機溶剤の使用量や暴露回数の低減にも繋がり、製造現場の安全衛生面でのメリットが得られる。

・製品仕様

※1:セパレーターの厚みを除く
・製品の特長
1.コア留めテープによる段差痕を最小限に抑え、ロスを軽減する。
2.巻き芯コアへの糊残りを抑制し、清掃作業の省人・省力化を実現する。
3.清掃作業における有機溶剤への暴露回数を低減し、健康被害のリスクを抑える。
4.良好なハンドリング性を有し、巻き芯コアへの貼付が容易。
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