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2025/1/25

【海洋データ収集】京セラと日東製網、4月から「エナジーハーベスト型スマートブイ」の有償トライアルサービス開始

 京セラは、長崎大学の潮流発電技術と、京セラのIoT技術を融合し、持続的な海洋データの取得を実現する「エナジーハーベスト型スマートブイ」を開発し、2025年4月より同開発品を利用していただける有償トライアルサービスを開始する。サービス開始にあたり、日東製網と協業し、ブイの設置・保守・回収作業などを共同で実施する。海の状況をリアルタイムに監視できるクラウドサービスの利用、設置・保守・回収作業などを含めたトータルソリューションとして、開発品を利用できる。

開発背景
 近年、気候変動や海洋資源の管理が国際的な課題となる中、海洋データの正確かつ安定的な収集の重要性が高まっている。特に、海洋環境のリアルタイム監視を実現するIoT技術は、漁業の効率化や海洋保全、防災対策に大きく寄与すると期待されている。しかし、ブイ等でのデータ収集には電力供給や保守の負担が大きく、長期運用や離島・沖合での利用には多くの制約があった。
 そこで京セラは、海の潮流を活用して発電・蓄電することで安定的に稼働し、効率的な海洋データの収集を可能とする「エナジーハーベスト型スマートブイ」を開発した。これにより、電力供給網が届かない海域でも長期間にわたり運用が可能となり、海洋データの活用範囲が飛躍的に広がる。
 なお、本開発品は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「共創の場形成支援プログラム(COINEXT)」に本格型プロジェクトとして採択された「『ながさきBLUEエコノミー』海の食料生産を持続させる養殖産業化共創拠点」へ提供し、海洋環境資源の保全や食料問題などの社会課題の解決に貢献していく。

各社の役割
京セラ
 ・スマートブイの製造、提供
 ・クラウドアプリ等のソフトウェアの提供、運用保守
日東製網
 ・スマートブイ設置、回収の作業(係留設計含む)
 ・スマートブイの定期的な保守、点検

エナジーハーベスト型スマートブイの特長
1. 天候に左右されない潮流発電システムを搭載
 長崎大学との共同研究により、潮の流れによりタービンが回転することで発電する、潮流発電システムを搭載。小さな潮流※1でも発電し、合わせて搭載しているバッテリーに蓄電するため、長期にわたり安定したデータ収集が可能。
※1 発電には1ノット以上の流速が必要。
2. 通信モジュール・センサーによりさまざまな海洋データを取得可能
 京セラの通信モジュールを搭載し、センサーで取ったデータを5分おきに送信。内部センサーにより機内温湿度・加速度・モーター回転数・バッテリー残量・GPS位置情報・通信電波強度などの情報を取得し、外部センサー※2により流速・流向・塩分濃度・クロロフィル濃度・濁度・DO(溶存酸素)・水温などの海洋データの取得が可能。
 必要なデータに合わせて自由に選べる。
※2 センサーはJFEアドバンテック製で同時に2つ接続可能。
3. クラウドアプリにより、リアルタイムデータ監視と異常発生時のメール通知が可能
 取得したデータは、機器と合わせて提供するクラウドアプリにより、リアルタイムで監視することができる。また、データに異常が発生した際はメールで通知する設定もできるため、常に監視せずとも、海洋環境の変化に迅速に対応することが可能。
クラウドアプリの表示画面例
■国立大学法人 長崎大学 坂口大作工学部長/工学研究科長のコメント
 近年、赤潮による養殖魚への被害が発生するなど、海洋データの把握への需要が高まっています。長崎大学では、橘湾の赤潮予測を目的に、令和6年9月26日に本開発品を天草市五和町沖に設置し、赤潮予測のために必要な基礎データ取得などに活用し研究を行っています。本開発品は、漁業や海洋環境保全におけるさまざまな課題解決や、多岐にわたる分野での貢献が見込まれます。
■「Offshore Tech Japan 海洋産業技術展2025」への出展
 本開発品を、1月29日~31日まで、東京ビッグサイトで開催される「Offshore Tech Japan 海洋産業技術展2025」に出展する。小間番号は 1A-16。

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