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2024/9/12

【海洋性紅色光合成細菌】CVCファンド「Shimadzu Future Innovation Fund」、Symbiobeに出資

 島津製作所は、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「Shimadzu Future Innovation Fund」(以下、Shimadzu FIF)を通じて、Symbiobe(シンビオーブ)に出資した。同社は海洋性紅色光合成細菌※を利用した二酸化炭素と窒素の固定技術を有する京都大学発のスタートアップ。
 Symbiobeは、バイオテクノロジーで気候変動や資源不足などの社会課題を解決するために、京都大学大学院工学研究科の沼田圭司教授の技術シーズをコアとして2021年に設立された。工場などから排出される二酸化炭素と窒素を固定する海洋性紅色光合成細菌を海水条件下で効率的に培養し、その生成物を原料として有機肥料、養殖用飼料、人工シルクなどを生成するバイオものづくりの技術を保有している。Symbiobeは、温室効果ガスを削減しながら資源へと変換する循環型のプラットフォーム構築を目指している。
 島津製作所はSymbiobe、京都大学とともに令和3年度JST共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)「ゼロカーボンバイオ産業創出による資源循環共創拠点」事業に参画し、海洋性紅色光合成細菌培養の実証実験において、二酸化炭素や窒素の固定化定量データの計測並びに収集プロセス構築を進めてきた。現在、温室効果ガス固定化のための商用プラントの構築を目指して、光合成細菌培養デモプラントにおける培養条件の最適化に尽力している。島津製作所はShimadzu FIFからの出資・事業支援を通じて、カーボンニュートラルの実現に貢献していく。
※海に生息し、海水、窒素、二酸化炭素、光を生育に用いる微生物。光合成により二酸化炭素を固定し、同時に体内の酵素により大気中から固定した窒素と海水中のミネラルを養分に増殖する。

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