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2024/2/5
【湿式シリカ】エボニック、米国チャールストンでの製造能力を50%増強
シリカの世界的なリーディングカンパニーの一つであるエボニック インダストリーズ(以下、エボニック)は、米国チャールストンの湿式シリカの製造工場を拡張する。サウスカロライナ州の新ライン建設に投資することで、特に北米におけるタイヤ業界のシリカに対する高い需要に応える。これにより、シリカの現地調達が可能となり、同地域におけるエボニック パートナーのサプライチェーンを強化する。
シリカは、低燃費タイヤ、歯磨き粉やコーティング剤といった製品の重要な原料。エボニックグループは、数十億円規模の資金を投じ、製造ラインを新設する。着工は2024年半ば、操業開始は2026年初頭を予定している。
最高財務責任者(CFO)兼北米責任者を務めるマイケ・シュー(Maike Schuh)氏は、「北米は当社にとって重要な成長戦略地域です。チャールストン拠点に投資し、戦略的に顧客中心のアプローチを強化し、コスト改善およびサステナビリティの向上を図ります。エボニックは、革新的で環境に優しいソリューションや技術への投資を通じて、お客様に優れたサステナビリティのメリットを提供します」と述べている。チャールストンの新ライン建設により、エボニックは同工場での湿式シリカの製造能力を50%増強する。
シリカ事業を含むスマートマテリアルズ部門の責任者であるローレン・ケルセン(Lauren Kjeldsen)氏は、「この拡張により、最先端のチャールストン工場は、北米における湿式シリカおよびサステナブルなシリカ製品の主要製造拠点となります」と述べている。
エボニックは、チャールストン拠点のカーボンニュートラルに向けて、明確なロードマップを定めた。シリカ事業部の責任者であるエマニュエル・アウアー(Emmanuel Auer)氏は「この数年間、事業チームと技術チームは、確固たる拡張コンセプトを開発すべく努力してきました。今後はこのコンセプトに基づいて拡張を進めていく予定です。この拡張は、エボニックのシリカ技術が持つハンドプリント(環境に対するプラスの影響)と低炭素のフットプリントを組み合わせることで、当社のサステナビリティ目標の達成に貢献します。またScience Based Targetsイニシアチブ(SBTi)*に対する、エボニックのコミットメントを強調するものでもあります」と述べている。
チャールストン拠点の製造能力を拡大することで、タイヤ業界の地域間サプライチェーンに対するニーズを満たすことができる。さらにエボニックは、湿式シリカULTRASIL®の製造に循環型原料を導入し、タイヤ業界のサステナビリティ目標の達成をサポートする。
シリカは低燃費タイヤにおける重要な原料として、従来の乗用車用タイヤに比べ最大8%燃費を低減する。北米では、転がり抵抗を減らし低燃費を可能にするタイヤへの需要が高まりを見せている。
過去数年間、エボニックは最新のシリカ製造設備への投資と、さらなる事業の強化のために世界規模で戦略的買収を継続的に行ってきました。チャールストンの工場は、現在、世界18ヵ所にある湿式シリカの製造拠点ネットワークの一部。
エボニックは、シリカの世界的なリーディングカンパニー。湿式シリカULTRASIL®、ZEODENT®およびSIPERNAT®に加え、フュームドシリカAEROSIL®などの製品を世界中の様々な産業向けに製造している。
* CDP、国連グローバル・コンパクト、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)による共同イニシアチブで、パリ協定に沿った科学的根拠に基づく温室効果ガス削減目標のベストプラクティスを定義し、推進している。
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