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2024/7/1
【炭素繊維】帝人、 ISCC PLUS 認証を取得
帝人グループの欧州における炭素繊維事業会社であるテイジン・カーボン・ヨーロッパ社 (TCE)は、ドイツのオーバーブルフ工場で 生産する炭素繊維「テナックス」について、持続可能な製品の国際認証のひとつである ISCC PLUS 認証(*1)を取得した。
(*1) ISCC PLUS 認証:国際持続可能性カーボン認証。マスバランス方式(*2)によるバイオマスや再生材料などに由来 する製品について、グローバルなサプライチェーン上で信頼性を管理・担保する国際認証のひとつ。同認証を取得した 企業のみ、同認証に基づいて生産された製品を認証品として宣言することが可能。
(*2)マスバランス方式:原料から製品への加工・流通工程において、ある特性を持った原料とそうでない原料を混合 させる場合に、特性を持った原料の投入量に応じて、製品の一部に対してその特性の割り当てを行う手法。
炭素繊維は、それを用いた乗り物などの低燃費化への寄与が期待される「軽くて強い」 素材として幅広い用途で使用されていますが、近年、ライフサイクル全体を通じた 温室効果ガス(GHG)の排出量削減へのニーズが高まっている。
帝人グループでは、炭素繊維「テナックス」製品におけるライフサイクル全体の GHG 排出量削減を実現すべく、ISCC PLUS 認証の取得をグローバルに進めている。同認証に 基づいたマスバランス方式を適用した炭素繊維は、製造に用いた環境配慮型の原料が 石油由来原料と同等の物性であるため、従来品と同等の物性を有している。そのため、従来品 から容易に切り替えることができ、ライフサイクル全体の GHG 排出量削減に貢献する。
2023 年 6 月には、静岡県の三島事業所で生産する炭素繊維「テナックス」とその原料 であるポリアクリロニトリル(PAN)について、世界で初めて同時に ISCCPLUS 認証を 取得し、同年 12 月より同認証に基づいた炭素繊維の生産と販売を開始していた。TCE が生産する「テナックス」のこのたびの同認証取得はそれに続くもので、今後は欧州拠点 からも同認証を取得した炭素繊維の供給が可能となる。帝人グループは、事業活動に伴う環境、社会への負の影響が最小限となるよう努力し、 長期ビジョンである「未来の社会を支える会社」となることを目指している。
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