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2024/6/27

【炭素繊維】Teijin Carbon Europeが生産する「テナックス」、ISCC PLUS認証取得

 帝人グループの欧州における炭素繊維(CF)事業会社であTeijin Carbon Europe GmbH(ドイツ・ブッパタール市、以下「TCE」)は、このたび、ドイツのオーバーブルフ工場で生産するCF「テナックス」について、持続可能な製品の国際認証の1つであるISCC PLUS 認証*1を取得した。
*1 ISCC PLUS 認証:国際持続可能性カーボン認証。マスバランス方式*2によるバイオマスや再生材料などに由来する製品について、グローバルなサプライチェーン上で信頼性を管理・担保する国際認証の1つ。同認証を取得した企業のみ、同認証に基づいて生産された製品を認証品として宣言することが可能。
*2 マスバランス方式:原料から製品への加工・流通工程において、ある特性を持った原料とそうでない原料を混合させる場合に、特性を持った原料の投入量に応じて、製品の一部に対してその特性の割り当てを行う手法。

炭素繊維「テナックス」

 CFは、それを用いた乗り物などの低燃費化への寄与が期待される「軽くて強い」素材として幅広い用途で使用されているが、近年、ライフサイクル全体を通じた温室効果ガス(GHG)の排出量削減へのニーズが高まっている。
 帝人グループでは、CF「テナックス」製品におけるライフサイクル全体のGHG排出量削減を実現すべく、ISCC PLUS認証の取得をグローバルに進めている。同認証に基づいたマスバランス方式を適用したCFは、製造に用いた環境配慮型の原料が石油由来原料と同等の物性であるため、従来品と同等の物性を有す。そのため、従来品から容易に切り替えることができ、ライフサイクル全体のGHG排出量削減に貢献する。
 2023年6月には、静岡県の三島事業所で生産するCF「テナックス」とその原料であるポリアクリロニトリル(PAN)について、世界で初めて同時にISCCPLUS認証を取得し、同年12月より同認証に基づいたCFの生産と販売を開始していた。TCEが生産する「テナックス」のこのたびの同認証取得はそれに続くもので、今後は欧州拠点からも同認証を取得したCFの供給が可能となる。

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