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2024/1/18
【熱可塑性ポリウレタン】BASF、中国・湛江フェアブント拠点における単一生産ラインとしては世界最大規模の工場竣工
BASFは2024年1月18日、中国・湛江フェアブント(統合生産拠点)における熱可塑性ポリウレタン(TPU)工場の竣工を発表した。この新工場は、BASFにとって世界最大のTPU単一生産ラインとなる。同工場は、スマートファクトリーとして、自動誘導車両や高度な制御システムなどの先進技術を備え、効率性の高い設計が特徴。
BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部プレジデントであるDr.マーティン・ユングは次のように述べている。
「BASFの新工場は、アジア太平洋地域の、産業、e-モビリティ、新エネルギーの各分野におけるTPUの市場需要の高まりに応えるだけでなく、中国とアジア太平洋地域の主要な顧客産業により近い距離で対応ができるようになります。この工場で、私たちはアジアにおける革新的でリサイクル可能な Elastollan®(エラストラン)TPUソリューションの供給を強化し、よりサステナブルな未来に向けた『プラスチックジャーニー』を今後も歩んでいきます」
BASFは湛江フェアブント拠点における最初の工場として、エンジニアリングプラスチックのコンパウンド工場を2022年に竣工し、クリエーションセンターにおけるイノベーション能力、アジア太平洋地域における広範な研究開発(R&D)ネットワーク、革新的な材料ソリューションで、この地域における顧客の需要の高まりに対応できる体制を整えている。BASFの研究開発ネットワークは、エンジニアリング、シミュレーション、製造のノウハウを提供し、市場の需要や、自動車の電動化、電子デバイスの小型化などのトレンドに合わせて、顧客のイノベーションや製品開発を後押ししている。
湛江フェアブント拠点:サステナビリティとスマートファクトリーのロールモデル
BASFのアジアにおけるメガプロジェクト担当プレジデントであるハリョーノ・リム氏は次のように述べている。
「お客様のいらっしゃる場所で生産することがBASFの戦略です。中国政府、当社の従業員およびビジネス・パートナーからの強力な支援のおかげで、湛江フェアブント拠点プロジェクトは計画通り着実に進行しており、現在、初期段階の建設は無事に終了しました。同拠点では現在、スチームクラッカーや、石油化学品、中間体などを生産する複数の川下工場を含む、フェアブントの中核となる施設の建設に注力しています。BASFは、湛江フェアブント拠点を持続可能でスマートな生産のロールモデルとして構築することに全力で取り組んでいます」
BASFグレーターチャイナ プレジデント兼会長のDr.ジェフリー・ロウは次のように述べている。
「世界最大の化学市場として、中国はBASFにとって重要かつ戦略的な役割を果たしています。湛江フェアブント拠点プロジェクトにおけるこのマイルストーンは、中国におけるBASFの力強い発展と、現地のお客様の近くで対応することへの私たちの努力を示すものです。現地生産能力の向上とサステナビリティに対する強いコミットメントにより、私たちは中国のお客様に、よりカーボンフットプリントの少ない革新的なソリューションを提供することができるようになりました」
BASFでは2025年までに湛江フェアブント拠点全体を100%再生可能エネルギーで稼働させる計画。この新たなフェアブント拠点への投資は、完成時には約100億ユーロとなる BASF 最大規模のものとなります。この拠点は BASF の単独責任で運営され、ルートヴィッヒスハーフェン(ドイツ)、アントワープ(ベルギー)に次ぐ、同社にとって世界第3位のフェアブント拠点となる。
Elastollan® TPU:成長市場におけるサステナビリティの強化
Elastollan® TPU は、自動車、コンシューマー・エレクトロニクス製品、フットウェア、スポーツ・レジャー、ヘルスケア、産業用ケーブル・電線など、様々な産業で幅広く使用されている汎用性の高い材料。e-モビリティ分野では、Elastollan® TPUが高い屈曲性と長期耐久性に優れることからケーブルシース(外部被覆)に採用されている。
TPUは高い強度、柔軟性、耐摩耗性などの優れた特性により、幅広い用途に最適な材料。とりわけハイエンドのTPU市場の成長は、規制の増加や、サステナビリティに対する顧客の期待の高まりなど、複数の要因によって需要の成長が期待される。
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