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2026/1/22
【熱可塑性ポリエステル】東洋紡エムシー、ノンハロゲン系難燃剤を用いた「バイロペット」を開発
東洋紡エムシーは、同社が製造販売する熱可塑性ポリエステル「バイロペット」※1において、ハロゲン※2系難燃剤を使用せずに、高い難燃性と機械物性を両立したPETベースの新規銘柄を開発し、サンプル提供を開始した。
一般的に、ポリエステル樹脂へ難燃性を付与する際には、ハロゲン系難燃剤が使われる。しかし、ハロゲン系難燃剤には燃焼時に有害なガスが発生する問題が指摘されており、そのため、環境負荷低減や安全性向上を目的として、欧州を中心にハロゲン系難燃剤を使用しない「ノンハロゲン系難燃剤」の需要が高まっている。一方で、ノンハロゲン系難燃剤の場合、ハロゲン系と同等の難燃性能を維持するためには、多量の難燃剤を添加する必要があり、その結果、引張強さなどの機械物性が低下する課題があった。
開発品は、ハロゲン系難燃剤を使わずに難燃性を維持しつつ、界面の接合性を強化することで、ハロゲン系難燃材料※3と同等の機械物性を実現した(表1)。また、開発において、市場から回収した使用済みのPETボトルやフィルムといったリサイクルPETを使用した場合も、バージンPETを用いた開発品と同等の難燃性と機械物性を有することを確認している。
用途としては、遮断器やセンサーといった電気・電子機器の筐体、EV用バッテリーの筐体などを想定しています。なお、開発品は1月21日から東京ビッグサイトで開催される「第2回クルマのサステナブル技術展」にて、パネル展示を行う。
同社は、ビジョンに「高機能素材で世界の課題を解決する」を掲げている。今後も環境負荷の低減をはじめ、社会課題の解決につながる高付加価値製品の開発を進めていく。
(表1)開発品と従来品との物性比較
| 試験方法注1 | ハロゲン系難燃材料 | ノンハロゲン系難燃材料 | 開発品 | |
| ー | PET-GF30FR(17) | PET-GF30FR(40) | PET-GF30FR(40) | |
| 密度 | ISO1183 | 1.71g/cm3 | 1.58g/cm3 | 1.58g/cm3 |
| 引張強さ | ISO527 | 157MPa | 115MPa | 142MPa |
| 引張破断ひずみ | ISO527 | 1.8% | 1.3% | 1.7% |
| 難燃性 | UL94注2 | V-0相当/1.6mm注3 | V-0相当/0.8mm | V-0相当/0.8mm |
注1) 記載の測定規格を原則とする試験方法
注2) 難燃性については、UL94認証を取得可能であることを保証するものではない
注3) 1.6㎜や0.8㎜は試験片の厚みを示している。試験片の厚みが薄いほど、難燃性を発現しにくいとされている
※表記載の結果は代表値であり、保証値ではない
※1 同社独自の配合・混錬技術を生かし、耐熱性・寸法安定性・薄肉成形性などの機能性を付与した熱可塑性ポリエステル樹脂。ここではPET樹脂をベース樹脂として使用
※2 フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、ヨウ素(I)、アスタチン(At)の5元素のこと。ハロゲン元素を含む材料は高い難燃性を有する一方で、燃焼時に有害なガスを発生させる
※3 「難燃材料」とは、難燃剤を付与して難燃性を持たせた材料のこと
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