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2024/11/5

【熱可塑性炭素繊維強化プラスチック製品】Toray Advanced Composites、生産能力増強と製品ラインナップ拡充

 東レグループで炭素繊維複合材料の製造販売を行う米国のToray Advanced Composites(TAC)は、コロラド州エングルウッドにて熱可塑性炭素繊維複合材料※1の製造販売を行うGordon Plastics LLC社の資産、技術および知的財産を購入する契約を2024年10月に締結した。
 TACは今回の投資により、熱可塑性炭素繊維複合材料の一方向テープの技術開発、試作および生産能力が増強され、高融点樹脂を用いた複合材料製品ラインナップが拡充される。
 TACは現在、5カ国8箇所に拠点があり、米国ではカリフォルニア州のモーガンヒル工場とフェアフィールド工場で航空宇宙、産業、スポーツ用途向けに熱硬化性炭素繊維複合材料や熱可塑性炭素繊維複合材料を生産している。今後は、コロラド州エングルウッドにあるGordon Plastics LLC社の4万7000平方フィート(4366m2)の最先端生産施設を、研究・技術開発拠点および生産施設として活用し、産業・スポーツ用途向けに熱可塑性一方向テープを生産する。新拠点で生産した製品は2024年11月から販売する予定。
 TAC最高技術責任者兼米国マネージングディレクターのスティーブ・シース氏は次のようにコメントしている。
 「今回の投資は、熱可塑性複合材料の開発および供給におけるTACの地位を大幅に拡大させ、スポーツ用途やオイル・ガス用途、産業用途における新たな需要を支援することに重点を置いています。Gordon Plastics LLC社の技術力や生産能力、専門知識、迅速な対応は、TACにとって大きな付加価値となり、熱可塑性複合材料の工業化に対する東レグループのコミットメントをさらに示しています」
※1 熱可塑性炭素繊維複合材料
 加熱により軟化する樹脂を炭素繊維で強化した材料。顧客要求仕様を満たしつつ、数分やワンショットでの迅速な成形工程を可能にする。
■TAC社について
会社名 : Toray Advanced Composites USA Inc.
所在地 : 18255 Sutter Blvd. Morgan Hill, CA, U.S.A.
事業内容 : 航空・産業用途向け熱可塑性炭素繊維複合材料・熱硬化性炭素繊維複合材料等の製造・販売
■Golden Plastics LLC社について
会社名 : Gordon Plastics LLC
所在地 : 8644 S. Peoria St., Ste 100, Englewood, CO, USA
事業内容 : 熱可塑性炭素繊維複合材料の一方向テープの製造・販売
取扱い製品 : PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PEKK(ポリエーテルケトンケトン)、PEI(ポリエーテルイミド)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PA6(ポリアミド6)などのポリマーを用いたテープ

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