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2024/9/25
【熱転写プリンター用インクリボン】大日本印刷、アルコールへの耐久性が高い「R380」とプラスチックと紙のパッケージ両方に鮮明な印字が可能な「V670」発売
大日本印刷(DNP)は、各種ラベルのバーコード/2次元コードや、食品パッケージの日付・製造番号の印字に適した熱転写プリンター用インクリボン*の新製品2種を開発し、2024年10月に、日本を含むグローバル市場で販売を開始する。この2種は、電子機器・食品・医療品・医薬品等のメーカーの製造現場の新たな印字ニーズに応えた製品。アルコールで擦られた場合の耐性を高めた「R380」と、プラスチックと紙のパッケージ両方に鮮明な印字が可能な「V670」。
新インクリボン開発の背景
DNPは熱転写プリンター用インクリボンの製造を1980年代に開始し、高い品質の多様な製品ラインアップをグローバル市場に展開している。近年、電子機器や医療品・医薬品等の業界では、使用する溶剤や薬品の影響による印字の欠け・消失などを回避するため、アルコール耐性が高いインクリボンの要望があった。また食品業界では、環境負荷低減に配慮して紙のパッケージを採用する企業が増えており、プラスチックフィルムと紙の両方に印字できるインクリボンのニーズが高まっている。
こうしたニーズに応えてDNPは今回、情報を確実に読み取れるように、アルコールに触れても印字が消えにくい製品、および、プラスチックフィルムと紙の両方に鮮明に印字できる製品を開発した。
新インクリボンの概要と特長
「R380」:多様な製造現場で使用可能な高いアルコール耐久性を実現したインクリボン。DNPの既存製品と比べ、アルコールへの耐性を約30%向上した(摩擦堅ろう度試験JIS L 0849準拠)。アルコール耐久性の向上によって、各種ラベルの印字欠けや消失などの課題を解決し、製造工程や医療現場での各種製品の管理業務の効率化やミスの防止などにつなげることができる。また、燃焼時にダイオキシン類が発生しないハロゲンフリー(BS EN 14582:2016に準拠)なレジン(樹脂)タイプのインクリボン。
「V670」:主に食品用パッケージの日付や製造番号の印字、衣料品の値札タグの印字等に使用するインクリボン。プラスチックフィルムに加え、紙の基材にも印字できるため、素材を変更する場合もインクリボンを切り替える必要がない。また、特に擦過性(印字表面の「こすれ」に対する耐性)にも優れている。インクリボンの基材を約10%薄くして転写性を向上することで、印字スピードを速くするとともに、CO2排出量の削減にも貢献する。
今後の展開
DNPは今後、グローバルの販売網を活用し、「R380」と「V670」を電子機器・食品・医療品・医薬品・衣料品等の製造現場に提供して、事業を拡大させていく。
なお、本製品は、2024年9月25日~27日に開催される「ProPak India 2024」と、2024年11月14日~17日に開催される「Labelexpo India 2024」に展示する予定。
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