アーカイブ情報

2024/8/26

【生分解性プラスチック】komham、短期間で分解できる新規微生物で特許取得

 komhamは、生分解性プラスチックを短期間で分解できる新規微生物に関して特許を取得した。
 生分解性プラスチックは、微生物などにより最終的に二酸化炭素と水に分解されるプラスチック。環境にやさしい素材として注目が集まる一方、自然環境下では容易に分解されないことも多く、効率的な分解方法の開発が必要とされていた。komhamでは、生ごみを分解する微生物群の研究を進める中で、生ごみと同じく有機性廃棄物となる生分解性プラスチックを分解できる微生物を発見した。
<特許情報>
 特許番号:特許第7539103号(P7539103)
 発明名称:微生物、生分解性プラスチックの分解に用いるための組成物、および生分解性プラスチックの処理方法
 出願日:令和6年4月26日(2024年4月26日)
 登録日:令和6年8月15日(2024年8月15日)
 発明者:森本 一、西山すの

特許の概要

 堆肥化施設のコンポストから得られた好アルカリ性細菌komham264が、生分解性プラスチック素材の分解能を有することを見出した。komham264はバチルス科の細菌で、単離株の培養液にポリ乳酸(※1)を含むストローや、ポリブチレンアジペートテレフタレート(※2)を含むプラスチック袋を添加したところ、4~5日目から分解開始が確認された。
※1 ポリ乳酸(PLA)は乳酸が重合してできた生分解性のポリエステルで、トウモロコシなどの植物を原料として作られるバイオマスプラスチック。
※2 ポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)は生分解性のポリエステルで、柔軟性がありフィルムやビニール袋に使用されている。

今後の展望

 生分解性プラスチック分解微生物と同社スマートコンポスト(R)(※3)を組み合わせることで、実質二酸化炭素排出量ゼロかつ消費電力ゼロにて生分解性プラスチックを資源循環できるサステナブルなシステムの開発に取り組んでいく。
※3 スマートコンポスト(R)は、komhamが開発したソーラー発電で自動駆動するバイオ式生ごみ処理機。2024年7月より全国への納品を開始している。

カテゴリー
コンバーティングニュース

PAGE TOP