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2025/11/14

【産業用AI】IFS、Boston Dynamicsと協業、ロボティクスとエージェンティックAIで現場業務を変革

<2025年11月13日、米国ニューヨーク発>産業用AIソフトウェアのIFSとモバイルロボティクスのグローバルリーダーであるBoston Dynamicsは、資産集約型組織における現場オペレーションの管理と最適化を革新する協業を発表した。Boston Dynamicsの自律型検査ロボットとIFS.aiの力を融合することで、現場でのセンシング、予測的意思決定、アクションをシームレスに結ぶ完全なエージェンティックAIシステムが誕生する。労働力や技能不足によりサービスの隙間や長時間の停止が発生する産業現場では、現場作業者を補完する技術の導入が急務となっている。
 IFSとBoston Dynamicsは、この共同ソリューションを2025年11月13日の「Industrial X Unleashed」(ニューヨーク)で初めて披露した。両社は、物理AIとエージェンティックAIを組み合わせた強力なシステムを紹介し、ロボットと企業データを統合したエンドツーエンドの自律型運用を実現した。Boston DynamicsのSpotロボットは、産業設備や現場を検査し、重要な運用データをリアルタイムで取得する。Spotは、サーマルカメラによる過熱検知、空気やガス漏れの音検知、アナログゲージの圧力・流量確認、表示灯の監視、こぼれ物などの危険検知、電圧異常の検出などを行う。この情報は直接IFS.aiに送られ、エージェンティックAIがデータを分析し、知的判断を行い、適切なアクションを自動的に実行することで、センシングから実行までのシームレスなループが構築される。
 この協業は、製造、エネルギー、公益事業、鉱業など、現場業務が重要な産業を対象にしている。世界のワークフォースの70%を占めるデスクワークを行わない現場作業者向けに、汎用AIでは対応できなかった領域での価値創出を目指す。
 IFSとBoston Dynamicsは、以下の3つの重要な運用指標で測定可能な改善を目標としている。
 安全性(Safety):自律型検査により危険環境への人間の露出を削減し、検査頻度と精度を向上
 効率性(Efficiency):インテリジェントオートメーションにより意思決定と対応速度を向上、リソース配分を最適化
 稼働率(Uptime):予測インサイトと自動アクションにより故障発生前に対応、資産の稼働可能性を最大化
 IFS 最高製品責任者(CPO)のクリスチャン・ペダーセン氏は次のようにコメントしている。
 「資産集約型組織は、運用パフォーマンスの改善という絶え間ないプレッシャーに直面しています。Boston Dynamicsと共に、物理世界とデジタル世界を初めてシームレスに結ぶ真の自律型システムを提供します。IFS.aiとIFS Loopsは、ロボットの観測結果を企業レベルのアクションに変換し、予防保全スケジュール、予測故障分析、自動異常検知まで対応します。現場から企業システムにデータが流れ、意思決定が自律的に行われ、アクションが現場に戻される――すべてが単一の統合プラットフォーム上で実現されます」
 Boston Dynamics プロダクトディレクターの Dr. メリー・フレイン氏は次のようにコメントしている。
 「この協業は、産業オペレーションの未来を示しています。私たちのロボットは複雑な環境で重要データを収集する能力に優れています。これをIFSのエージェンティックAIによる意思決定能力と組み合わせることで、従来は不可能だったレベルの運用効率と安全性を実現できるのです」
 IFSのユーザー企業Eversource CIOの ロン・アターベック氏は次のようにコメントしている。
 「ニューイングランド最大のエネルギー事業者として、複数州にわたる重要インフラを管理する当社にとって、この統合は運用を大きく変革する可能性があります。グリッドが進化する中で、従来型のデータ収集だけでなく、より高度なデータ収集とモデリングが必要です。高度な産業技術を活用し、変電所や施設の定期検査を支援し、作業員の優先順位付けと派遣を自動化することで、熟練作業員は適切なタイミングで正しい業務に集中でき、重要業務の確実な遂行が可能になります。これは、従来のリアクティブな保全から予測的保全への本質的なシフトです」

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