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2025/6/20

【第58回造本装幀コンクール】⼊賞22作品が決定

 去る6月3日、出版クラブビルにて、第58回造本装幀コンクール(主催:日本書籍出版協会日本印刷産業連合会)の審査会が開催され、前回に続き、審査員長に絵本作家の浜田桂子氏を選出して審査がおこなわれた。
 2024年初版発行の書籍を対象とし、審査は第一次から最終選考まで5時間余りかけておこなわれ、162者308点の応募の中から、22作品の入賞作品が決定した。

三賞受賞作品。左から、経済産業⼤⾂賞『イヴ・ネッツハマー ささめく葉は空気の⾔問い』(宇都宮美術館/下野新聞社刊)、⽂部科学⼤⾂賞『湯浅啓写真集「Notochrome」』(⿔鳴屋刊)、東京都知事賞『⽣の実感とリアリティをめぐる四つの探求』(⼀般社団法⼈デサイロ刊)©造本装幀コンクール

<賞名:書名(出版社)>
 文部科学大臣賞:湯浅啓写真集「Notochrome」(龜鳴屋)
 経済産業大臣賞:イヴ・ネッツハマー ささめく葉は空気の言問い(宇都宮美術館/下野新聞社)
 東京都知事賞:生の実感とリアリティをめぐる四つの探求──「人文・社会科学」と「アート」の交差から立ち現れる景色(一般社団法人デサイロ)

審査方法について

 一次審査は24名の審査員による投票でおこなわれ、作品を80点前後まで絞り込む。
その後、後援団体賞・主催団体賞を決定したのち、三賞審査を開始する。
 文部科学大臣賞、経済産業大臣賞、東京都知事賞からなる三賞の選考は、学識経験者、装幀家・デザイナー、読者代表等の審査員計7名で構成する「三賞選考員」が選考する。
 また、技術や表現に新しい試みや工夫が施され、今後の展開が期待されるものや、若い装幀家の育成に資するものなど、審査員が特に推奨する作品に「審査員奨励賞」が与えられる。

審査員奨励賞受賞作品。左から、『コーヒーノキtoNepal』(MOUNTCOFFEE刊)、『多摩美術⼤学統合デザイン学科卒業・修了制作展2024図録』(多摩美術⼤学統合デザイン学科卒業制作展委員会2024刊)、『⼝に関するアンケート』(株式会社ポプラ社刊)©造本装幀コンクール

今後のスケジュール
授賞式:
 9月29日、出版クラブ3階ホール/クラブライブラリー
 応募全作品無料公開展示:9月24日~10月30日、出版クラブ3階ホール/クラブライブラリー
入賞作品の展示:
 今冬(予定)、印刷博物館「世界のブックデザイン」
 2026年6月(予定)、奈良県立図書情報館「世界のブックデザイン」

 入賞作品は、2026年2月にドイツ・ライプツィヒで開催される「世界で最も美しい本コンクール」(BEST BOOK DESIGN FROM ALL OVER THE WORLD)に日本代表として出品されたのち、2026年10月のフランクフルト・ブックフェアで展示される予定だ。
また最終的に、全出品作品(一部、入手不可能な作品を除く)は国立国会図書館の原装保存コレクションとして収蔵される。

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