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2026/4/7

【粒子計数機】リオン、「流体力学式液中粒子計数器 PT-01F」を発売

 リオンは、産業技術総合研究所キオクシアと共同で開発した流れ場粒子追跡法(Flow Particle Tracking:FPT、以下FPT法)を用いた「流れ場中における粒子の物性推定手法」を基に、世界初※1となる「流体力学式液中粒子計数器 PT-01F」を2026年4月10日に発売する。同製品は、これまでリオンが蓄積してきた光散乱技術を基盤とし、新たに開発したFPT法を用いることで、流れ場中での微細粒子の大きさ、個数、屈折率の計測を実現する。光散乱相当径による粒子個数濃度分布を測定する従来の光散乱式液中パーティクルカウンタ(以下LPC)を進化させた新しいコンセプトの微粒子計測装置。

 同製品は粒子のブラウン運動を追跡、解析し、拡散係数から幾何学的寸法に近い粒子径を算出すると同時に、同一粒子の散乱光強度を用いて屈折率を推定することで、粒子の物性推定をサポートする。これにより、先端の半導体製造工程における超純水、薬液の品質管理や、歩留まり低下の原因究明に寄与する。

※1  流れ場における粒子の物性推定を可能とする製品として(2026年3月末現在/リオン調べ)

流体力学式液中粒子計数器 PT-01F

 近年、半導体製造工程における超純水や薬液ラインの粒子管理では、歩留まりや稼働率の向上を図る際に、液体中の微粒子の大きさや数の情報だけでなく、例えば気泡やフッ素樹脂、金属などの組成情報を知ることが欠陥や生産装置不具合の原因追究・改善の近道となる場合があり、市場からの要望が高まっている。粒子捕集フィルタの選定にあたっては、幾何寸法に近い粒子径を把握できることが重要であり、同様に市場からの要望がある。また、これらの情報をインラインでリアルタイム測定を可能にする装置が求められていた。

 同製品は、東芝が受託し、産総研と共同で進めた新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「平成26年度エネルギー・環境新技術先導プログラム」の一環として実施された「ナノディフェクト・マネジメントの基盤技術の研究開発」での成果を基とし、リオン、産総研、東芝メモリ(現:キオクシア)の三者が、ISSM※2 2018で共同発表した「流れ場中の個体粒子の幾何径および物性情報が得られる計測装置」の技術※3を活用している。

 2016年から2018年にNEDOの「超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクト」の「先端ナノ計測評価技術開発」を通じて、リオン、産総研、東芝メモリの三者による装置開発を共同で実施し、その後、国内の装置、材料、パーツなどの各メーカー(16社)で先行評価を行い、製品化に至った。

※2  International Symposium on Semiconductor Manufacturing

※3 YE-O-68 : Takuya Tabuchi : Real Time Measurement of Exact Size and Refractive Index of Particles in Liquid by Flow Particle Tracking Method

論文に関する内容はこちらを参照

 同製品は以下の特長により、粒子管理をサポートする。これらの特長にて、歩留まりの改善のみならず、不具合要因の解析速度の向上、生産設備の立上げ時間の短縮に寄与することが期待される。

主な特長
・ブラウン運動の追跡、解析を流れ場中で可能としたことにより、インラインでリアルタイムに測定が可能
・幾何学径による粒子個数濃度分布の測定と粒子の屈折率を同時に算出することで、粒子の幾何寸法に近い大きさの評価や物性推定ができる情報を得ることができる
・屈折率を縦軸、粒子径を横軸とした粒子の頻度分布を屈折率マップとして表示する

・粒子径30 nmから100 nm(純水中の校正用標準粒子の場合)で、屈折率1.0から2.6(光吸収性のない粒子)の粒子が測定可能
・測定結果をリアルタイムで表示し、即時判断ができる
・接液部に耐薬品のある材質を採用しているため、多種類の薬液の測定に対応

主な用途
・半導体製造工程での超純水、薬液の粒子管理
・洗浄工程(ウェハ・部品)の評価

「流体力学式液中粒子計数器 PT-01F」の技術情報はリオンのウェブサイトに掲載予定。なお、同製品は国内市場向けに開発・提供しているため、海外での購入や利用サポートには対応してない。

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コンバーティングプロダクツ&テクノロジー

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