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2025/11/11

【紙製ジャー容器】TOPPAN、紙の比率50%以上の環境配慮型「TOPPAN PAPER JAR」開発。第5回 サステナブル マテリアル展で展示

 TOPPANは、容器における紙の重量比率が50%以上となる環境配慮型の紙製ジャー容器「TOPPAN PAPER JARTM」を開発した。骨格となるプラスチック樹脂に紙とフィルムを貼り合わせたラベルを溶着して成形した紙製のジャー容器で、一般的なプラスチック製のジャー容器に比べ、プラスチック使用量を90%以上削減し、重量を80%以上削減することが可能※1。また、一般的なガラス製ジャー容器と比較した場合は、重量が95%以上削減される※2。2025年11月から化粧品・トイレタリー業界に向けてサンプル出荷を開始する。2025年11月12日~14日まで開催される「第5回 サステナブル マテリアル展(SUSMA)」 (会場:幕張メッセ)のTOPPANブース(4ホール 小間番号22-50)にて展示する。

紙製ジャー容器の画像・構造イメージ

開発の背景
 昨今地球環境保全への取組みとして、欧州を中心に包装資材に対する規制や、温暖化の原因となるCO2をはじめとした温室効果ガスの排出抑制の動きが活発化している。日本国内でも、プラスチック資源循環促進法や改正地球温暖化対策推進法などが施行され、それに呼応する形で各業界・企業の環境配慮に関する取組が進み、サプライチェーン全体でのCO2排出量削減目標であるScope3※3を設定する動きも出てきている。
 TOPPANは循環型社会実現への貢献を目指し、パッケージを起点としたサステナブルブランド「SMARTSTM(スマーツ)」を立ち上げ、市場からの要求品質に応えつつ環境適性を高めたサステナブルパッケージの開発を行っている。
 一般的な化粧品やトイレタリーなどで利用されるジャー容器は、品質保持のため、内容物を保護する素材や、開口部の密封性を担保するキャップなどの機能が求められることから、プラスチック樹脂や、プラスチック樹脂とガラスとの組み合わせが多く利用されていた。軽量化や環境対応の観点から容器の素材として紙を用いても、上記の機能を保持するためには、結果的に紙の比率を上回るプラスチック樹脂を使用することとなり、さらには素材の異なる紙とプラスチックの同時加工は製造工程が複雑になるという課題もあるため、紙製ジャー容器の上市は困難とされてきた。
 TOPPANは精密な成型技術と紙製複合容器加工技術により、少ないプラスチック使用量で従来のジャー容器が持つ機能を維持したまま、環境に配慮した容器設計を可能にした。

「TOPPAN PAPER JARTM」の特長
(1)軽量化と環境配慮を実現
 本製品は、強度保持に必要な樹脂骨格を最小限に抑える構造により、プラスチック使用量の削減と重量の軽量化を実現した。これにより、紙リサイクルマーク※4の付与が可能になったことに加え、TOPPANグループでは製造工場においてFSC(R)認証※5を取得しているため、認証紙を使用することで森林保全の貢献に繋がる。
(2)バリア性の高いフィルムによる品質保持
 紙ラベルのフィルムに世界最高水準のバリア性能を持つ「GL BARRIER※6」を使用することで、酸素と水蒸気のバリア性を付与する。これにより、酸化や湿気による品質劣化を防ぐため、安定した品質で製品を提供することが可能。

(3)既存設備への適合性と耐熱充填性
 本製品は、ネジタイプとトップシールタイプの2種類の形状で提供する。ネジタイプでは、既存のキャッピング装置に専用の補助工具を付け替えることで新規設備を導入することなく、内容物の充填や蓋を閉めることが可能。また、耐熱性樹脂を使用することで、ホット充填が必要な製品にも対応している。
(4)紙の特性を活かした優れたデザイン性 
 紙ラベルは、箔押しやニス加工といったプラスチック製やガラス製の容器には難しい加飾表現が可能。また、ホログラムフィルムにも対応可能で、優れたデザイン表現を実現する。

今後の目標
 TOPPANは本製品を化粧品・トイレタリー業界や食品業界などに提供し、関連受注を含め2027年度に10億円の売上を目指す。また、樹脂量の削減と内容物の品質保持を同時に実現するプラスチック製ジャー容器など、様々な用途に応じた環境配慮パッケージの展開を通して持続可能な社会の実現に貢献していく。
※1  一般的な厚肉プラスチックの化粧品用ジャー容器で、内容量45gの製品を100g換算して比較。TOPPAN調べ。
※2  一般的なガラス製の薬用ジャー容器で100gの製品と比較。TOPPAN調べ。
※3  Scope3
 企業において自社の事業活動に関する温室効果ガス(GHG)の排出量
 Scope1: 自社での燃料の使用や工業プロセスによる直接排出
 Scope2: 自社が購入した電気・熱の使用に伴う間接排出
 Scope3: Scope1および2以外の間接排出(サプライチェーンを含む事業者の活動におけるその他の排出)
※4 紙リサイクルマークは、その製品が紙製の容器や包装であることを示す識別マーク。プラスチックなど他の素材と組み合わさった製品であっても、製品全体の重量のうち紙の割合が50%以上であれば紙として分類され、このマークが表示される。
※5 FSC(R)認証:継続可能な森林管理を目的とした団体である森林管理協議会(Forest Stewardship Council(R))が運営する「適切な森林管理」を認証する国際的な制度。
※6 GL BARRIER
「GL BARRIER」はTOPPANが開発した世界最高水準のバリア性能を持つ透明バリアフィルムの総称です。独自のコーティング層と高品質な蒸着層を組み合わせた多層構造で、安定したバリア性能を発揮する。また多くの優れた特性が高い評価を受け、食品から医療・医薬、産業資材に至る幅広い分野において、世界中で採用されている。

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