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2024/5/10
【細胞培養】藤森工業、セルジェンテックへ追加出資
藤森工業は、中長期の育成事業である細胞培養受託事業の拡大を加速するため、5月9日付でバイオベンチャーであるセルジェンテックと新たな投資契約を締結、5月10日付で3億円を追加出資する。2023年10月に続いて今回が2回目の出資となる。
セルジェンテックは、2003年に設立された千葉大学発のバイオベンチャーであり、脂肪細胞を用いた遺伝子治療用脂肪細胞(細胞医薬製品)を作製する独自技術を有する会社。脂肪細胞は容易に採取でき、寿命が長く、また癌化などに対する抵抗性が高い細胞。この特性を活かして、これまでに、希少疾病である家族性 LCAT (エルキャット) 欠損症を対象とした臨床研究を実施し、移植後5年間の安全性および有効性の維持が期待できる結果を得ている。
現在、同遺伝子治療用脂肪細胞(LCAT-GMAC)については、製造承認申請に向けて、ダイドーファーマと共同で千葉大学における医師主導型治験を実施している。さらには、同技術を利用して、新規血友病A治療薬(FVIII-GMAC)をはじめとする遺伝子治療用脂肪細胞の研究開発を進めている。
藤森工業は、バイオ医薬品等製造用シングルユースバッグおよびその関連製品のオーダーメイドサービスであるBioPhaS(R)、また槽振とう培養装置を独自に開発し、再生医療用ヒト細胞の大量培養の実績(ヒト間葉系幹細胞の100リットル培養やヒトiPS細胞の10リットル培養など)を積んできた。細胞医薬製品の開発・製造受託(CDMO)事業を積極展開するため、セルジェンテックへ追加出資を行うとともに、同社が研究開発中の遺伝子治療用脂肪細胞の日本国内における細胞医薬製品製造を藤森工業が受託する予定。藤森工業の技術とのシナジーにより同事業領域での協業を進めながら、CDMO事業の早期実績化を進めていく。
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