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2026/3/3

【細胞接着ポリマー】積水化学工業、「Ceglu cultureware」を北米地域で販売開始

 積水化学工業は、iPS細胞に代表される幹細胞の培養等を安定的に実現する細胞接着ポリマー(化学合成足場材)CegluTMをコーティングした培養プレートCegluTM culturewareの北米地域での販売を2026年2月より開始した。日本国内では2025年6月より販売しているが、再生医療、創薬、細胞治療分野の研究開発が盛んな地域への展開により、再生医療の実用化の加速に貢献していく。

背景
 現代医療は着実に進歩しているものの、希少疾患や高齢化に伴う疾患、外傷など、依然として多くの健康課題が残されている。再生医療、特に人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用いた治療は、これらの課題を解決する可能性を秘めている。iPS細胞は患者自身や健常者の細胞から作製でき、さまざまな細胞へ分化できる特性を有している。一方で、iPS細胞の培養には細胞接着コーティング材が不可欠だが、従来のタンパク質由来コーティング材では均質性や安定性に課題があり、これが再生医療の産業拡大や実用化に向けた大きな障壁となっていた。CegluTMは、こうした課題の解決を目的に開発された新しいポリマー製品であり、積水化学工業よりグローバル展開を見据えて事業開発を進めてきた。

北米地域での展開について
 北米地域は、再生医療、創薬、細胞治療分野の研究開発が盛んな地域の1つであり、世界最大の細胞培養市場。同地域でCegluTM culturewareを幅広い研究者・企業に使用いただくことで、再生医療の実用化の加速に貢献していくことを狙いとしている。積水化学工業は北米地域への展開に向けて、カリフォルニア州サンディエゴにマーケティング拠点を立ち上げ、積極的な活動を実施してきた。細胞製造機関や大学研究者へのサンプル提供を通じて、CegluTMに対する強い需要を確認している。同製品の販売を通して、北米地域における再生医療のさらなる発展に貢献していく。
<販売地域>
 アメリカ、カナダ
<製品ラインアップ>
 CegluTM cultureware
 ・CegluTM multiwell plate (6-well)
 ・CegluTM multiwell plate (96-well)
 ・CegluTM dish (100mm)

CegluTMcultureware

CegluTMについて
 CegluTMはiPS細胞の培養が可能な化学合成ポリマーで、溶液化してさまざまな素材の表面をコーティングできる。タンパク質と比べて高い室温安定性を持ち、コールドチェーン※を必要としない。また、動物成分を含まず高い安全性を備えている。
 積水化学工業は、コーティング剤であるCegluTM coating solutionとコーティング済みプレートのCegluTMculturewareを提供し、ラボスケールから製造スケールまで一貫した細胞接着プラットフォームを構築することを目指している。これまでの活用事例として、iPS由来心筋細胞への分化や自動培養装置との組み合わせによる細胞品質の再現性向上、不織布やマイクロキャリアへのコーティングによる細胞培養のスケールアップ等がある。
※コールドチェーン:生鮮食品や医薬品などを生産・輸送・消費の過程で途切れることなく低温に保つ物流方式。

今後の展開
 欧州およびアジア地域での販売開始も順次予定しており、グローバルでのCegluTM細胞接着プラットフォーム展開を加速、再生医療の実用化の加速に貢献していく。

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