アーカイブ情報

2024/4/16

【自動車】ABBとtesa、粘着テープによるボデー穴塞ぎオートメーションの統合ソリューションで協業

 ABBロボティクスジャパンtesaは、ボデー穴塞ぎアプリケーションの自動化のための最先端のAI搭載ソリューションの開発とデモンストレーションのために協力した。島田市にあるABBのテクニカルセンターで展示されたこの革新的なコラボレーションは、自動車業界の、製造工程の合理化、無駄の削減、生産性の向上を実現する。 ABBの高度なロボット技術とtesaの粘着テープソリューションの専門知識を活用することで、このコラボレーションは、ボデー穴のシーリング方法に革命をもたらし、効率性と持続可能性の新たな基準を設定することを目指している。自動車会社は従来、樹脂プラグを使って手作業で穴をふさいできた。これを自動化されたシール貼付に置き換えることで、作業効率を高め、オペレーターが常に上を見上げる必要性から解放され、人間工学上の改善が期待される。
 ABBロボティクス&ディスクリート・オートメーション事業本部長の浅利貴氏は次のように述べている。
 「今回の戦略的協業は、革新的なロボティクスとオートメーションソリューションの開拓により、産業界を変革し、ビジネスの将来を支えるというABBのコミットメントを示すものです。また、市場をリードするモーションコントロール機能を備え、消費電力を最大20%削減し、製造の精度、効率、持続可能性を向上させる、新しいOmniCore(TM)ロボットコントローラもご紹介します」

ABBロボティクスジャパンとtesaは、ボデー穴塞ぎアプリケーションの自動化のための最先端のAI搭載ソリューションの開発とデモンストレーションのために協力(写真提供tesa)

 tesaはドイツ・ハンブルクに本社を構える粘着テープメーカーで、ボデー穴塞ぎ工程のカートリッジ式自動テープ貼付け機「tesa(R) ProSeal」を提供した。機能的に異なる材料や寸法の異なるホールカバーテープに対応する共通カートリッジを搭載し、ロボットがカートリッジを持ち替えることで工程内の段取り替えを自動化する。持ち替えは10秒以内で完了するため自動貼付け機を段取りごとに導入する必要がなく、設備投資を最小限に抑えることができる。 返却された使用済みカートリッジをtesaからの詰替え品と交換することで、顧客の工場で剥離紙の廃棄が生じない。回収したカートリッジや剥離紙はtesaが再利用する。完全自動化による生産コストの低減のみならず、サステナビリティを考慮した新しいコンセプトのソリューションである。
 ABBのSafeMoveを使用したtesaのボデー穴塞ぎアプリケーションのデモでは、3Dシミュレーションソフトウェアを使用して安全機能を動的に設定し、作業エリアを縮小している。さらに、サードパーティの最先端AI対応2Dビジョンシステムを使用することで、シールが正しく貼られていることを確認するための検査工程を一気通貫で行うこともできる。
 このアプリケーションを生産ラインに設置すれば、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)を使用することなく、ロボット自身がカセット交換作業を行うことができる。テサテープアプリケーション用の専用ウェブアプリケーションの開発はすでに完了しており、顧客による迅速でスムーズな導入が可能。このシステムは、ブラウザソフトウェアを使用してPCから制御することも可能。
 「ABBと共同でtesa(R) ProSealの自動化技術をお客様にご紹介できることを誇りに思います」と、tesaアジアパシフィック社 代表取締役社長兼アジアパシフィック地域統括本部長のアンドレアス・グネストランド氏は話す。「tesa(R) ProSealは生産工程の完全自動化と廃棄物の削減という2つの課題に対する革新的なソリューションです。自動車業界が直面する工程の自動化 だけではなくサステナビリティ課題の解決にも取り組む私共の最新技術をご覧いただきたいです」。

カテゴリー
コンバーティングニュース

PAGE TOP