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2024/11/1

【自動車カラートレンド】BASF、2024-2025年の予測発表。コレクションのテーマは「ROUTING」(最適な経路選択)

​​​​​​ BASFは、2024-2025年の自動車のカラートレンド予測を発表した。
 BASFコーティングス事業本部のデザイナーたちは、世界中の自動車デザイナーのインスピレーションとなる新しいカラーコレクションを毎年発信している。2024-2025年の自動車カラートレンドのテーマである「ROUTING (最適な経路選択)」は、通信技術分野の概念であるルーティングに着想を得たもので、情報の伝わり方を意味している。

BASF自動車カラートレンド予測 2024-2025「ROUTING」(最適な経路選択)

 BASF自動車カラーデザインのグローバル責任者であるマーク・グートヤール氏は次のように述べている。
 「私たちが行ったトレンド観察では、人間あるいは人工知能との間で行われるコミュニケーションや情報の扱い方が、トレンドを牽引する大きな要素であることが分かりました。コミュニケーションは生き生きとし、常に変化し続け、受け手と送り手の相互で受容し合います。まさにカラーも同様です」

進化するコミュニケーションの特徴を反映
 ROUTINGは、BASFのデザイン専門家による重要な発信に裏づけられた多様なカラーパレットを通じ、進化するコミュニケーションの特徴を示している。
 今年のトレンドでは、暗い青みがかったレッドや強い色調のパープルへ変化する、新しいレッドが特徴。強いエフェクトによるエネルギッシュでダークな無彩色は、ソリッドブラックを超えたダイナミックさを表現する。また、滑らかなメタリックの質感は、特にハイライトの強い輝度が特徴で、メタリックカラーに新たな輝きを与える。パステルカラーの色域は多様化している。たとえば、すでに市場には、ベージュやライトグリーンの色域、そして珍しい中間色も見られる。サステナビリティと機能性はROUTINGの中核をなすテーマであり、カラーの開発には再生可能な材料、リサイクル材料やバイオベース材料を使用し、先進運転支援システム向けに最適化している。BASFのカラートレンドは、顧客である自動車メーカーが、新しいモデルのカラーデザインを行う際に活用されている。トレンドの新しい方向性は、今後3年~5年の間に市場に現れることになるであろう。

EMEA地域のキーカラー HARBINGER’S INK(ハービンジャーズ インク)
- サステナビリティに啓発された深いブラック
 欧州・中東・アフリカ(EMEA)では、天然資源は有限であるという認識に基づく力強いキーカラーとして、HARBINGER'S INKを提案している。これまでにないユニークな輝きを放つこの強い色調のブラックは、カーボンネガティブと再生可能な材料、さらに生分解性顔料によって、そのサステナビリティを高めている。
 「HARBINGER'S INKは、環境に対する責任を自動車デザインに取り入れることの重要性を象徴するカラー。自動車に欠かせない基本色をサステナビリティのコンセプトに直接結びつけています」と、グートヤール氏は述べている。

HARBINGER’S INK(ハービンジャーズ インク)

アジア太平洋地域のキーカラー SCINTILLATION(シンチレーション)
- 新たな方向を示す持続可能なメタリックカラーコンセプト
 SCINTILLATIONの革新的な有害物排出を抑えたベースコート技術によって設計された、スマートで温かみのあるグレーと金属調の質感は、アジア太平洋地域で注目を集めるであろう。このカラーは、人間と人工知能の未来の親和性を表し、高級車のブランド価値と品質、およびサステナビリティを高める。
 「SCINTILLATIONは、洗練されつつも未来を見据えたデザインへのアジア太平洋地域の要望を捉えています。このカラーは、テクノロジーの進歩と恒久的な価値の双方が共鳴する持続可能な自動車ソリューションで、この地域が注目する高品質の創造と一致します」と、アジア太平洋地域の自動車カラーデザイン責任者である松原千春氏は述べている。

SCINTILLATION(シンチレーション)

米州のキーカラー HOLDING SWAY(ホールディング スウェイ)
-2つの色相が1つに融合したように見えるカラー
 HOLDING SWAYは2つの色相と協調するエネルギーの融合が顕著に現れたカラー。青みに強く変化する深いパープルの色合いが特徴。
 「社会のさまざまな場面で、多様な影響力が集まり、製品の革新的なソリューションが誕生します。つながりを生み出し相反するものを橋渡しすることで、人々の消費やコミュニケーション、そしてモビリティ体験の方法に新たな機会とゆとりが生まれます。HOLDING SWAYは、透明性のある協調するエネルギーの融合によって、革新的な方法が生まれることの重要性を象徴しています」と、米州の自動車カラーデザイン責任者であるリジー・マリー・ホフマン氏は述べている。

HOLDING SWAY(ホールディング スウェイ)

コーティングス事業本部の色に対する専門性
 BASFコーティングス事業部のデザイナーたちは毎年、産業、ファッション、消費者製品、自然、テクノロジーなどの幅広い分野で将来のトレンドを研究し、表面、テクスチャーや色域の開発の基礎としている。この研究内容は、BASFの自動車業界の顧客と共有され、将来の量産計画を後押ししている。
 2024年、BASFがデザインした近年のカラートレンドコレクションのカラー、「ZENONMENON(ゼノメノン)」と「EFFLORESCENCE(エフロレッセンス)」の2色が、世界的に権威のあるレッド・ドット・デザイン賞を受賞した。

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