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2024/11/29

【自己治癒コンクリート】ヤマウ、鹿児島県の工事で初施工

 ヤマウの自己治癒コンクリートBasiliskを用いたプレキャストコンクリート製品が、鹿児島県の工事で初施工された。
 鹿児島県内での自己治癒コンクリート製品の提供はこれが初めてであり、製品の長寿命化により7.16tのCO2削減を実現した。

■採用現場概要
 自己治癒コンクリート材料Basilisk HAを配合した水路は鹿児島県北薩地域振興局農林水産部の発注する現場に納入された。

工事名:農村地域防災減災事業(用排水)元村新田地区 繰5の6
場所:鹿児島県薩摩川内市樋脇町倉野
規模:三面水路 延長152m 製品総重量 80.4t
用途:用排水路
施工業者:純浦建設
製造:ヤマウ 鹿児島工場
工期:令和6年6月20日~令和7年3月21日
CO2削減効果:7.16t-CO2

■自己治癒コンクリート Basiliskについて
 自己治癒コンクリートBasiliskは、アルカリ耐性のある特殊培養したバクテリアを生コンクリート製造時に処方することで、経年で“壊れて行く”通常のコンクリートを、クラック(ひび割れ)が発生しても自動的に治し続ける自己治癒型のスマートマテリアルへと転換する、バイオと素材技術を融合させたテクノロジー。コンクリートに自己治癒性能を付加することで圧倒的に長寿命化し、社会インフラ等のライフサイクルコストの削減に繋げることが可能になる。
 バクテリアの代謝活動によりコンクリートの表面のひび割れが修復される自己治癒メカニズムが絶えず繰り返されることで、コンクリートは一世紀を超える高耐久化を実現し、通常50~65年で訪れるコンクリート系インフラの全面的な更新を先送りすることができる。その結果、セメント製造時に排出されるCO2を削減することにつながり、セメント・コンクリート産業全体の脱炭素化に大きく貢献することが可能。
 オランダのデルフト工科大学で研究されていた本技術を北海道の総合コンクリートメーカーである會澤高圧コンクリートが2020年11月に世界で初めて量産化に成功し、2022年8月には国土交通省の新技術情報提供システムNETIS(New Technology Information System)へ登録された(登録番号:HK-220003-VE)。

■ヤマウの取り組む脱炭素活動について
 ヤマウは、全国主要コンクリートメーカー50社が集結した「aNET ZERO」へ参画し、2040年までのNET ZEROを目指し、チャレンジをスタートした。
 高炉スラグ微粉末をセメント代替材として最大70%置換した低炭素型コンクリートCNEcon®(シーエヌイーコン)を使用した製品も2023年から製造販売し、脱炭素化へ積極的に取り組んでいる。
また、環境省が展開するデコ活「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動」に賛同し、2023年10月に「デコ活宣言」している。

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