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2025/9/27
【蓄電コンクリート】會澤高圧コンクリートとMIT、福島RDMセンターで標準モジュール公開と世界初の点灯式開催。全国45社で工業会設立
會澤高圧コンクリートと米マサチューセッツ工科大学(MIT)が共同で開発を進めている「蓄電コンクリート」が、2025年9月25日、同社の研究開発の中核拠点「福島RDMセンター」(福島県浪江町)で開催されたテックイベント「結」において、世界初となる「蓄電コンクリート標準モジュール」の公開と点灯式を行った。

あわせて、蓄電コンクリート技術を使ったプロダクツの企画開発と全国的な普及体制の構築を目指して全国45社のコンクリートメーカー・関連企業が結集し、「蓄電コンクリート工業会」が正式に設立された。
2024年4月に會澤高圧コンクリートとMITによる研究開発コンソーシアムを設立して以来、北海道および福島県浪江町の自社拠点において、カーボンブラックの選定や練り混ぜ方法の確立をはじめとする各種実験を継続してきた。およそ1年半にわたる研究の成果として、当日その進捗を発表するとともに、社会実装の基盤となる標準蓄電モジュールの構造的特徴について説明した。
標準蓄電モジュールは、コンクリートに炭素微粒子であるカーボンブラックを添加して電子伝導性を付与し、電極として機能させたコンクリートを用いたスーパーキャパシタ。45cm角の2枚の電極の間に電解液を含浸させたセパレーターを挟み込むことで約1Vのセルを形成し、このセルを25層積層することで約25Vを発生するユニットとなる。さらにセパレーターを湿潤状態に保つため、コンクリートハウジングで封止し密閉状態を維持する。これらのユニットを4基接続することで100V級の出力を持つモジュールを構築することが可能であり、世界で初めて1m3スケールで構築された蓄電コンクリート標準モジュールとなる。

なお、本モジュールに蓄電した電力は、トヨタ自動車の燃料電池車「MIRAI」から供給した。MIRAIに使用されている水素は、浪江町に位置する世界最大の水素製造拠点であるFH2R(福島水素エネルギー研究フィールド)において、太陽光発電を活用して製造している。
研究発表の後にはMITによる記念講演が行われ、ec3コンソーシアムの中核メンバーであるMITのアドミール・マシック准教授とヘッサム・アザリ・ジャファリ博士が登壇。両氏からは本研究の成果に対する謝辞とともに、本技術が再生可能エネルギーの有効活用や温室効果ガス排出削減に寄与し、住宅やインフラへの応用を通じて2050年までに大規模な脱炭素化を実現し得る可能性について言及があった。
■蓄電コンクリート工業会を設立、社会実装に向けた体制を発足
「蓄電コンクリート工業会」は、2024年4月に当社とMITが共同で研究開発コンソーシアムを立ち上げ、蓄電コンクリートの日本における社会実装と普及を呼びかけたことを契機に、全国の主要コンクリートメーカーや製造設備サプライヤーが賛同して同年9月に設立準備会が発足しました。2025年3月に開催された第一回準備会において執行部を任命し、半年間にわたり関係各社と設立に向けた協議と準備を積み重ね、9月25日正式に発足した。

設立総会では、標準蓄電モジュールを基盤とする今後の開発計画と事業計画が示され、東京都によるGX関連産業創出支援事業への採択を受けて進める研究開発の方針について参加各社に共有され、合意が得られた。
工業会では今後、蓄電コンクリートの供給体制を全国規模で確立することで、再生可能エネルギーの効率的な蓄積と供給、分散型エネルギー網の構築、自己発熱機能によるエネルギー消費の低減などの実現を目指し、社会実装に向けた産業連携を加速させていく。
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